2050年カーボンニュートラルに向け、都議会で太陽光パネル義務化の条例成立もまだまだ賛否の声

TOKYO MX(地上波9ch)朝の報道・情報生番組「堀潤モーニングFLAG」(毎週月~金曜7:00~)。12月16日(金)放送の「ニュースFLASH」のコーナーでは、東京都議会で成立した“太陽光パネル設置義務化”について取り上げました。

◆2050年CO2排出ゼロに先駆け、太陽光パネル義務化成立

全国初の新築一戸建て住宅への太陽光パネル設置を義務化する改正条例が都議会で成立。この条例は、小池知事が特別顧問をつとめる都民ファーストの会や公明党などの賛成で成立しましたが、最大会派の自民党は「義務化の説明が不十分」だとして反対しました。

太陽光パネル義務化は2025年4月頃となる見込みで、小池知事は「今後も都民の理解を深めていく」と話しています。

◆太陽光パネル義務化成立、環境問題のZ世代識者の見解は?

慶應ビジネススクール2年(MBA)の池田颯さんは、"義務化”という言い方に賛否があることを指摘しつつ「結果が見えにくかったり、長期的な話になることに対し、僕ら一般人がそこにコミットしたり、理解するのかがポイント」と考えを述べます。

一方、環境活動を行うFridays For Future Tokyoオーガナイザーの黒部睦さんは今回の決定を喜び、「そこには都民の働きかけも大きく関わっていた」と言います。

パブリックコメントで寄せられた疑問については東京都がかなり親切・丁寧に回答していたそうで、「自民党が説明不足と反対しているが、基本的な疑問に関しては東京都の説明を見ればわかる」と黒部さん。

太陽光パネル義務化に関しては、当番組でも度々取り上げ、その際、リサイクル・設置後の廃棄の問題など挙がっていましたが、黒部さん曰く、すでに首都圏には7ヵ所のリサイクル事業社があり、今後もルートを拡充していく予定だとか。また、利益の面に関しても30年ぐらい設置することを前提に大きく利益が出る試算が出ていると説明。

政府としては2050年にCO2の排出ゼロを目指しているため、黒部さんは「そこに向け、このタイミングで(他の自治体の)先陣を切って決定してくれたのは本当に良かった」と評価します。

議会は通ったものの、災害時にはどうすればいいのか、負担の大きさはどうなのかなど世間では不安、そして賛否が渦巻いているのが現状です。

ライターのヨッピーさんは「どうしたらいいんですかね。僕にはわからない」と率直な感想を述べつつ、今後理解を深めるための案としては「話し合いはもっと雑にやっていい気がする。小池さんが『明日の12時来れる?』ぐらいの感覚でやって、それをYouTubeで生配信したらいい」ともっとラフに、気軽に伝えていくことを提案。

番組Twitterには、視聴者から「太陽光パネルは、火災になるとどうなるのか?」という疑問が。消費者庁のWebサイトには、その件についての調査内容などが掲載されています。

現状では、こうして調査を深めていくことが重要となりますが、池田さんは、黒部さんが語っていた30年というスパンを鑑み「今後30年の間できっと新しいイノベーションがあると思うし、火災なども防げるかもしれない」と期待を寄せます。さらには「新しいことを始めるとなると必ずリスクが伴うもの。それを超えてやる意味があるのか。すでに説明されていると思うが、改めて確認する必要がある」と話していました。

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<番組概要>
番組名:堀潤モーニングFLAG
放送日時:毎週月~金曜 7:00~8:00 「エムキャス」でも同時配信
キャスター:堀潤(ジャーナリスト)、田中陽南(TOKYO MX)
番組Webサイト:https://s.mxtv.jp/variety/morning_flag/
番組Twitter:@morning_flag

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