11～12月景気「持ち直し」維持　感染症影響は限定的　日銀長崎支店

　日銀長崎支店は22日、11～12月の長崎県内金融経済概況を発表した。景気は「全体として持ち直している」として、2カ月連続で前回判断を維持。「最近の感染拡大の影響は限定的なものに止まっている」という表現を付け加えた。
　個人消費は「持ち直している」と判断を据え置き。物価上昇により日常的な消費行動に節約意識がみられるが、外出、レジャーの持ち直しや「ハレの日」消費などのコロナ禍中に抑制されていた「ペントアップ需要」は増えている。観光も「回復している」を維持。
　生産は「電子部品・デバイスの好調を主因に、増加している」と3カ月ぶりに判断を引き上げた。電子部品・デバイスが、生産能力の投資や供給制約の緩和から増加ペースが速まっている。
　鴛海健起支店長は「感染症防止と経済活動の両立が進み、感染者増加が景況を落ち込ませる傾向は弱まっている」と指摘。来年の展望として「観光と個人消費の回復、企業の積極的な設備投資の持続から、景気は回復していく」との見通しを示し、企業の投資意欲向上や賃金改善などを回復のポイントに挙げた。