全国体力テスト、福井県は小5男女と中2男子が1位…それでも素直に喜べないワケ

全国体力テスト上位5県

 小学5年と中学2年を対象に行われた2022年度全国体力テストの結果が12月23日、公表された。実技8種目の記録を点数化した体力合計点の都道府県別平均値(公立校)で、福井県は小5男女と中2男子が1位、中2女子が2位となり、全国トップ水準を維持した。一方、長引く新型コロナウイルス禍の影響で各種目の記録は全国的に低下傾向で、福井県も小5女子と中2男女の合計点が過去最低となった。

 スポーツ庁が4~7月に行い、県内の公立校は、小5が183校6459人、中2は74校6186人が参加。握力や反復横跳び、50メートル走など8種目の記録を10点満点で点数化し、合計点(80点満点)を算出した。

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 福井県の平均値は、小5は前回2位の男子が55.72点(全国平均52.28点)で首位、女子は58.45点(54.31点)で13回連続トップとなった。中2は男子が43.63点(同41.04点)で3回ぶりの1位、7回連続トップだった女子は50.58点(同47.42点)で首位埼玉と0.01点差の2位だった。

 2020年度はテストが中止となり、コロナ下での実施は21年度に続き2度目。前回調査で全国、県内とも記録低下が顕著に現れ、今回も県内は小5男子を除き合計点が低下。中2女子は前回から2.48点と大幅に落ち込んだ。

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 福井県教育委員会は「体育の授業で自主的なマスク着用が多く見られ、運動強度が下がり、休み時間の運動機会も減っている。成長期のピークをコロナ禍の中で過ごしている中2女子に大きく影響していることは注意が必要」と分析した。

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