通算394セーブのキンブレルがフィリーズ移籍 1年1000万ドルで合意

メジャーリーグ公式サイトのマーク・フェインサンド記者が関係者から得た情報によると、フィリーズはドジャースからフリーエージェント(FA)となっていた救援右腕クレイグ・キンブレルと1年1000万ドルの契約を結ぶことで合意に至ったようだ。来年5月に35歳の誕生日を迎えるキンブレルは現役最多の通算394セーブを挙げており、これは歴代7位の数字。来季はマリアーノ・リベラ、トレバー・ホフマン、リー・スミス、フランシスコ・ロドリゲス、ジョン・フランコ、ビリー・ワグナーに次ぐ史上7人目の通算400セーブを目指す。

キンブレルはドジャースに加入した今季、63試合に登板して60イニングを投げ、6勝7敗22セーブ、2ホールド、防御率3.75、72奪三振を記録。ブレーブス時代(2010~14年)、パドレス時代(2015年)、レッドソックス時代(2016~18年)は球界を代表するクローザーとして素晴らしい活躍を見せたが、カブス移籍後は2019年に防御率6.53、翌2020年も防御率5.28と大きく成績を落とし、シカゴ2球団でプレーした2021年に防御率2.26と復調の気配を見せたものの、今季も以前のような支配的なピッチングを取り戻すことはできなかった。それでもドジャースのデーブ・ロバーツ監督は辛抱強くクローザーとして起用。しかし、9月にはクローザー失格となり、地区シリーズのロースターからも外された。

キンブレルの代名詞とも言える奪三振率だけを見てみても、メジャー最初の12年間で1度も13を下回ったことがなかったものの、今季は10.80と大幅に低下。1イニングに1つ以上の三振を奪っているとはいえ、通算奪三振率14.36と比較すれば寂しい数字だ。

今季の成績を考えれば、キンブレルにクローザーの座は確約されず、ブルペンの駒の1人という立場からのスタートになることが予想される。史上7人目の通算400セーブまであと6。セランソニー・ドミンゲスやホセ・アルバラードとのクローザー争いを制し、将来のアメリカ野球殿堂入りに向けてセーブを積み上げていくことはできるだろうか。

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