スタック危険性の高い道路をHPで公開 福井県の「みち情報ネットふくい」、除雪状況「見える化」も13市町に拡大

「みち情報ネットふくい」のデモ画面。圧雪などで交通障害の恐れがある道路を赤丸で表示している(福井県提供)

 大雪に備え福井県は、県のホームページ(HP)「みち情報ネットふくい」に、圧雪などで交通障害の恐れがある道路を表示する「雪みちリスクNavi」を新たに搭載した。県や市町の道路除雪状況の「見える化」も6市から13市町に拡大し、利便性を高めている。

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 このHPでは主要道路の除雪状況を公開している。約2100台の除雪車に搭載された衛星利用測位システム(GPS)を活用し、何時間前に除雪されたかを「1~3時間」「3~6時間」などと色分けして表示。今冬から公開エリアを嶺北全11市町と敦賀、小浜両市の計13市町に拡大した。グーグルが提供する道路の混雑状況を反映させ、277カ所あるカメラマークをクリックすると最新の現場画像も確認できる。

 新たに始めた「雪みちリスクNavi」は、タイヤの回転数といった走行データを送信できる車両を利用し、直近2時間分の情報を収集。5~10センチの凸凹した路面を走行した場合、スタックの危険性が高いとして赤丸で示す。1時間ごとに更新し、ドライバーが迂回(うかい)や不要不急の外出を控える判断材料とし、道路管理者は早期に悪路を把握することで円滑な除雪につなげられる。

 県道路保全課の三田村佳紀課長は、HPの情報を外出の判断材料にした上で「大雪時は無理せず出控えてほしい」と話している。

 県内では2018年2月と21年1月に大雪に見舞われ、北陸自動車道や国道8号で大規模な立ち往生が発生するなど市民生活に大きな影響が出た。福井地方気象台は「今冬は低温多雪の傾向が見込まれる」と分析。降雪量は18年と21年の大雪の原因の一つとされる「ラニーニャ現象」の影響により、平年並みか多いとみている。

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