心肺停止状態 救命措置の男性2人に感謝状 長崎市中央消防署

感謝状を受け取る松永さん(中央)と本村さん(右)=長崎市興善町、市中央消防署

 長崎市中央消防署(大賀勇司署長)は20日、心肺停止状態の男性に救命処置した看護師、松永隆幸さん(56)と放射線技師、本村壽浩さん(55)=ともに同市=に感謝状を贈った。
 2人によると、今年7月の早朝、同市片淵3丁目のグラウンドでソフトボールの試合中、攻守交代の際に相手チームの男性がベンチから真後ろに倒れた。「医療従事者はいないか」という周囲の声に気付き駆けつけた2人は、男性の脈がなかったため胸骨圧迫などの処置を実施。男性は救急搬送され、その後社会復帰を果たしたという。
 2人は後日、男性と再会し、感謝を伝えられた。松永さんは「救命できたことや男性が社会復帰したことに、ほっとしている」、本村さんは「思っていたより元気だったのでとてもうれしかった」と喜びを語った。大賀署長は「救命はいかに初期の措置を行うかが大きい。迅速であれば素晴らしい結果につながる」と2人をたたえた。
 市消防局は救命処置を実践できる人を増やそうと、心肺蘇生の方法を伝える動画を制作。動画投稿サイト「ユーチューブ」で公開している。


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