ニューロティカ×PIGGS - 新宿LOFT通算出演回数最多バンドが新企画を始動! 全身全霊アイドルとの全身全霊パッション対決!

PIGGSは世のおじさんを胸キュンさせる!?

アツシ:最初に会ったのは『SET YOU FREE』の千葉(智紹)くんがやってる『霧フェス』ですよね。それが初対面で、今日が二度目。

プー・ルイ:はい。

──そんな浅い関係でイベント共演することになったと(笑)。

アツシ:それは今回の企画プロデューサーでもある新宿LOFTの柳沢(英則)店長に「PIGGSさんがいいんじゃないですか?」と言われたのもあって。この『ビッグ・ウェンズデー』の趣旨を改めて説明すると、2023年は毎月第2水曜日に新宿LOFTで10カ月連続ツーマンをやろうと。対バンはいつも僕の発想で決めてるんですけど、今回は柳沢店長の意見を受け止めつつ、ちょっと違ったジャンルの人たちと対バンしようというのが狙いなんです。

──平日のライブハウスを盛り上げようという趣旨もありますよね。

アツシ:そうですね。PIGGSの皆さんにはその第2回(2月8日)に出ていただきます。

──PIGGSの皆さんは、『霧フェス』での共演前からニューロティカをご存知だったんですか。

ほぼ全員:お名前は……(笑)。

アツシ:『霧フェス』でも僕が素顔のときは素通りだったけど、ピエロのメイクをしたら「おはようございます!」と挨拶してくれました(笑)。

プー・ルイ

──ニューロティカにどんなイメージがありました?

プー・ルイ:大御所(笑)。

BAN-BAN:『霧フェス』でご一緒させていただいて初めて曲を聴かせていただいたんですけど、私は凄く好きでした。(スマホで曲目を調べながら)特に「ロックスター人生」が好きです。

アツシ:ありがとうございます。じゃあ、1,000円あげようかな(笑)。

プー・ルイ:BAN-BANはパンクロックみたいに激しい音楽が好きだし、言い方が難しいんですけど…おじさんが好きなんですよ(笑)。

BAN-BAN:はい、おじさん好きです!

アツシ:ワタクシ、戸籍真っ白、お先真っ暗ですけど、ワンチャンあり?(笑)

プー・ルイ:BAN-BANは特典会とかでも年配のダンディな方が来ると「かっこいい!」って言ってるし、音楽的にはJAM Projectが好きなんですよ。

アツシ:ああ、影山ヒロノブさんの? 僕らの世代はレイジーでお馴染みだけど。

──あっちゃんはPIGGSの音楽を聴いてどう感じたんですか。

アツシ:YouTubeでミュージックビデオを見てきまして、凄いはっちゃけてると言ったら失礼なのかな? 世のおじさんが胸をキュンとさせられる感じがありますね。唄っても踊ってもかわいい。胸キュンとかかわいいとか、昔はそんなことを言うのは抑えてたんですよ。一応、パンクロックをやってるので。でも最近はかわいいものを素直にかわいいと言えるようになりました。

プー・ルイ:『霧フェス』の楽屋でもいろいろとお話しさせていただきましたよね。

アツシ:そうだ。ウチがYouTubeの生配信をやってて。

プー・ルイ:私たちはかなりの食いしん坊なので『霧フェス』の美味しいものを食べまくっていたんですけど、その生配信をやられている後ろを通ったときに「出ちゃいなよ!」って言っていただいて。

アツシ:こんなおじさんバンドの配信に出るなんてやめてくださいと事務所の人に止められるかと思ったんだけど、いきなりガーっと入ってきてくれてね。その配信を見たPIGGSのファンの男の人が1人、ウチのお菓子を買いに来てくれたんですよ。[註:アツシは地元の八王子で藤屋というお菓子屋を営む3代目店主でもある]

ほぼ全員:えー、凄い!

アツシ:若い男の人。背の高い人。…あ、1人じゃないや。2人来てくれた。

プー・ルイ:おたくさんはフットワークが軽いので、そうやってすぐ行動してくれるんです。

アツシ:だけどあの配信を見て、わざわざ店を探してくれるんだから凄いよね。

プー・ルイ:あと、その配信でPOLYSICSさんに電話してましたよね。

アツシ:そうそう。PIGGSが次にPOLYSICSと対バンすると聞いて、ハヤシくんに電話してみたんだよね。

プー・ルイとクリトリック・リスに同じものを感じるKINCHAN

──PIGGSはこれまでに数々のロック・バンドと共演を果たしてきたし、今回のニューロティカとの対バンもドンと来い! という感じですね。

BAN-BAN:楽しみですね。

アツシ:こっちが胸キュンされてるんだから、ドンと来られたら倒れちゃうよ(笑)。

プー・ルイ:今年(2022年)からロック・バンドの方々との対バンをやらせていただくことが増えたんですけど、私たちもアイドルらしいかと言われたらそんなにらしくないところがあって(笑)。

アツシ:ウチの世代のロック・バンド、パンク・バンドってアイドル好きな人が多いよね。公言してる人も多いし、僕らがPIGGSと共演することを羨ましく思ってるバンドマンも多いらしいね。

プー・ルイ:告知してから反響があったんですね。嬉しいです。

アツシ:ウチにお菓子を買いに来たPIGGSのファンの人で、「PIGGSとニューロティカのライブに行きたいんですけど“まじ無理ゲー”って言われちゃって、どうしたらいいんですか?!」って相談されたことがあったな(笑)。

プー・ルイ:「まじ無理ゲー」って曲が今までのPIGGSとは違う感じの曲で、ファンの方たちのあいだでも物議を醸してるんです。「PIGGSは変わっちゃった、ライブにはもう行けない」という人もいて、多分そういう人がお店に行って相談をしたのかな? ナゾですね。なんかすみませんでした(笑)。

アツシ:いやいや(笑)。凄いピュアな子だったので、僕も親身になって話を聞いちゃって。最後は「じゃあ新宿LOFTへ一緒に行こう!」ってことになったけど。

──出演者と一緒にLOFTへ(笑)。PIGGSがこれまで共演してきたロック・バンドでとりわけ印象深いのは?

プー・ルイ:それはKINCHANが好きな人だよね(笑)。

アツシ:好きな人?

KINCHAN:私が一番印象に残ってるのは、クリトリック・リスさんです。

プー・ルイ:クリトリック・リスさんとは何度か対バンさせていただいているんですけど、KINCHANは音楽を熱心に聴いてきたタイプじゃなくて…。

KINCHAN:音楽にはあまり触れずに生きてきたので全然詳しくなかったんですけど、いろんなバンドと対バンをさせていただくなかで刺激を受けるようになって、クリトリック・リスのスギムさんのライブを観たときに「これだ!」と衝撃が走ったんです。ライブを観ながら涙が出てきたんですよ、あまりにかっこよくて。その対バンをきっかけに、私はスギムさんみたいなアイドルになるんだ! と固く誓ったんです。ニューロティカさんも『霧フェス』で初めてライブを観させていただいて、パッションが凄いかっこいいと思って…。私、パッション系アイドルになりたいんです。

──理想とするパッション系アイドルとはたとえばどんな人なんでしょう?

KINCHAN:プーちゃんですね。プー・ルイとスギムさんは私の中で一緒で、2人には同じものを感じるんです。

プー・ルイ:スギムさんとは知り合いなので言えるんですけど、それ…喜んでいいのかな?(笑)

CHIYO-P

──BAN-BANさんといいKINCHANさんといい、PIGGSはおじさん好きの比率が高めなんですね?(笑)

プー・ルイ:そうですね(笑)。ちょっと上の方々にかわいがっていただくことが多いかもしれないです。忘れらんねえよさんもそうですし。

──年上世代のツボを突く何らかの要素がPIGGSにはあるのかもしれませんね。

プー・ルイ:PIGGSの曲を書いてるRyan.Bがわりと昔の音楽が好きだし、PIGGSでやってる音楽自体もメロディに懐かしさとかを感じる部分があるのかもしれません。上の世代の方々に刺さりやすい要素として。

──ニューロティカがこれだけ世代の離れたアイドルと共演するのはいつぶりですか。メロン記念日以来とか?

アツシ:いや、ベルハー(BELLRING少女ハート)ともライブをやったし、ベイビーレイズJAPANやエビ中(私立恵比寿中学)にも曲を提供したし、いろいろやってます。あとその昔、ゴマキ(後藤真希)の曲でアレンジと演奏をやったこともあったね。つんく♂がニューロティカを聴いてた世代で、ウチに仕事の依頼が直接来たんだよね。ベイビーレイズJAPANのディレクターやメロン記念日のチーフマネージャーも学生の頃にニューロティカを聴いてたから仕事を依頼してくれたみたい。

プー・ルイ:メロン記念日さんは、ロック・アイドルの走りというイメージがあります。

アツシ:さすが研究してるね、アイドルを(笑)。

プー・ルイ:ハロプロがずっと好きだったので。メロン記念日も最初は正統派アイドルだったけど、後期はだいぶロックに寄りましたよね。

アツシ:そう、その後期にウチとかコレクターズ、ビークル(ビート・クルセイダース)とかとコラボしたんだよね。

プー・ルイ:ビークルってヒダカ(トオル)さんがやられていたバンドですよね。ヒダカさんもPIGGSを観に来てくださったことがあるんです。ヒダカさんやKEMURIの津田(紀昭)さんもちょっと上の世代だし、その世代の方々とはやっぱりご縁があるのかもしれません。

あっちゃんが見いだした“大舞台で緊張しない方法”

──PIGGSの皆さんは新宿LOFTに対してどんなイメージがありますか。

BAN-BAN:対バンでよく出させていただいてるんですけど、毎回思い出に残るライブをやらせてもらってます。フロアとステージの距離を近く感じるイメージがありますね。

プー・ルイ:そのイメージはあるよね。

KINCHAN:あと、アットホームな感じというか。なんか温かいイメージがありますね。

CHIYO-P:次のライブがLOFTだと発表すると、ぶーちゃんズ(PIGGSファンの総称)の方々もめっちゃ盛り上がりますね。お客さんがライブをめちゃめちゃ楽しんでる印象があります。

SHELLME:私はアイドルさんもバンドさんも全然聴いてこなくて分からないことだらけなんですけど、特典会とかで「LOFTが好きなんだよね」とお客さんに言われることが凄く多いんです。プーちゃんもずっとやってきたハコだから、お客さんたちにとっても思い出深いハコなのかなという印象があります。

──あっちゃんはバンドとしても個人としても新宿LOFT 最多出場を誇っているわけですが。

アツシ:やっぱり一番やりやすいよね、LOFTは。

プー・ルイ:確かに凄くやりやすいですね。

アツシ:歩幅もちょうどいい。そんなことにこだわる奴はいないか?(笑)

──ニューロティカは今年7月の野音ライブを収録したDVD『夏・野音・ロティカ38才』を発売されたばかりですが、PIGGSも現在開催中の『全身全霊!燃える豚魂ツアー』のファイナルが野音なんですよね(1月29日)。

プー・ルイ:PIGGSとして初の野音で、私も野音のワンマンは初めてなんです。

──野音経験者として、あっちゃんからPIGGSにアドバイスをお願いします。

アツシ:野音だろうとどこだろうと、ステージに出ちゃえばいつも通りだと思うよ。お客さんから声援が来れば興奮して嬉しくなって、緊張も忘れるんじゃないかな。きっと野音が味方してくれるはずだよ。

BAN-BAN:うわあ、かっこいい!

アツシ:ホントに!? 2,000円あげるよ(笑)。

──あっちゃんは野音の大舞台でも緊張しなかったんですか。

アツシ:緊張しない方法が1月の武道館で分かったんだよ。

KINCHAN:聞きたいです!

アツシ:僕はパソコンができなくて、招待枠の座席を武道館の前日にずっと考え込んでいたんです。興奮もあってほぼ眠れなくて、2、3時間寝て武道館へ行ったら全然緊張しなかった(笑)。

プー・ルイ:緊張しないためには寝なければいい(笑)。

アツシ:そう、緊張する暇がないから(笑)。野音でもその作戦を取りました。ただ、僕らは夏の野音だったので異常な暑さだった。PIGGSは真冬ですもんね。

CHIYO-P:はい、めっちゃ冬です(笑)。

BAN-BAN

──PIGGSの皆さんはそもそも緊張しやすいほうなんですか。

プー・ルイ:緊張というか、興奮はしますね。いつもドキドキします。

アツシ:それが一番だよね。興奮もしないアイドルやバンドマンはNGだ(笑)。

KINCHAN:SHELLMEはよく「行けんの!?」とお客さんを煽りながら、手がめっちゃ震えてるよね(笑)。

SHELLME:みんなを煽ってるようで、実は自分を奮い立たせてるというか…。

アツシ:最終的には気合いだよね! …って、全然アドバイスになってないけど(笑)。でも僕個人のことで言えば、野音は凄い気持ち良かったな。正直に言えば武道館よりも野音のほうが好きだし、やっぱり野外の開放感はいいね。小さい頃から観に行った野音は憧れの場所でもあったしね。僕からPIGGSの皆さんに言えることは…お客さんが力をくれるはずだし、全然余裕っしょ! ってこと。PIGGSに「まじ無理ゲー」に続く新曲を作ろうかな、タイトルは『余裕っしょ!』(笑)。

SHELLME:またお客さんがお菓子屋さんに相談に行っちゃうかも(笑)。

アツシ:「今度は『余裕っしょ!』って言われちゃって、どうしたらいいんですか?!」って(笑)。

──あっちゃんがPIGGSに楽曲提供するなら、どんな感じの曲を書きますか。

アツシ:シンプルなのがいいね。いろんなタイプの曲をやってるから、あえてシンプルでストレートなのがいい。お客さんも一緒に唄えるような、「あいにきて I・NEED・YOU!」みたいな感じで『余裕っしょ!』(笑)。

ニューロティカは“詞先”でも“曲先”でもなく“ネタ先”

──なぜここでGO-BANG'Sが(笑)。せっかくの機会なので、PIGGSの皆さんからあっちゃんに聞いてみたいことはありますか。

BAN-BAN:はい!(と挙手をする)

アツシ:どうぞ。

BAN-BAN:私はライブ中に気持ちがワーッと高まって、力が抜けないんです。脱力が苦手で、つい力が入っちゃうんですけど、そんなときはどうすれば良いですか?

プー・ルイ:それはBAN-BANのガチ質問なんですよ。

アツシ:そこはBAN-BANさんの良い所なので、残して伸ばしてほしいと僕は思いますね。

BAN-BAN:分かりました。でも、気合いが入りすぎると疲れちゃうんですよね…。

アツシ:疲れたら休みましょう。「休憩中」って書いたプラカードを用意して、それを見せるのをライブの一つの目玉にするとか。

BAN-BAN:ありがとうございます。頑張って休むときは休みます(笑)。

──あっちゃんは気合いが入りすぎてコントロールできないことがあるんですか。

アツシ:いつも気合いが入りすぎてるよ。入りすぎてるからいつも歌を間違えちゃう(笑)。

プー・ルイ:でも、ライブってそういうものだし、お客さんもそういうのを見たかったりするじゃないですか? アクシデントも含めて生の良さだと思うし。

アツシ:“LIVE”と書いて“生きる”と読むからね。…ヤバいな、今日は名言の連発だな(笑)。

KINCHAN:私からもいいですか?

アツシ:どうぞ。

KINCHAN:私は感情のコントロールが上手くできないんです。そうやっていろいろと上手くいかないときはどうやって乗り越えてきたんですか?

アツシ:僕は弱い部分を他人には見せないで、その場では全部上手くいったことにしてますね。で、家に帰って一人で落ち込む(笑)。でも、KINCHANの場合はきっと悩んでる姿もお客さんが見てるんじゃないかな。いろんなことに葛藤しながらも前へ向いて突き進んでいく姿とか、情熱が溢れる様をお客さんが応援したいんだと思う。…そうだ、もう1曲できるね。『情熱と失敗とパッションと』(笑)。それか『情熱、失敗、お前のパッション』(笑)。

プー・ルイ:語呂がいいですね(笑)。

アツシ:いつか『情熱大陸』のエンディングテーマにならないかな(笑)。まあそれはともかく、まだ若いんだから悩んで当たり前だし、自分の弱い部分も積み隠さず出していったほうがいいと僕は思います。

SHELLME

──質問に答えながらよく新曲のタイトルが思いつきますね(笑)。

アツシ:ニューロティカはだいたいそうやって曲名が決まるんだよ。このあいだもウチの店にニューロティカ・ファンの親子連れが来てくれてね。その子どもがピエロの絵を描いてくれたのを見て「もう涙腺がグルグルになったよ」とライブのMCで話したらお客さんに引かれちゃってさ。涙腺はグルグルなんてしないから(笑)。それで作ったのが「涙腺グルグル!」って新曲で、配信で出したんだけど。全部そんな感じだよ。175RのレーベルからCDを出すことになって、175Rに「手紙」って曲があるからアンサーソングとして「手紙 II」って新曲を作ってみたり。よく“詞先”、“曲先”って言うけど、ウチは“ネタ先”(笑)。僕の作詞はすべて妄想なんです。僕は楽譜も読めないし、ギターも弾けないので、思いついた歌詞をメンバーに渡して曲にしてもらうだけ。その代わり他人が思いつかないヘンな言葉はすぐに出てくる。PIGGSは自分たちで歌詞を書かないんですか?

プー・ルイ:メジャーデビューシングルの「負けんなBABY」って曲は作詞をやらせてもらいました。

──自分で書いたほうが歌詞が身体に入ってきませんか。

プー・ルイ:でも、曲作りをしてくれるRyan.Bがメンバーと一緒にいろんなことを考えて書いてくれるので。メンバーの思いや悩みを聞いた上で曲に反映してくれるので自分たちと乖離がないし、曲に入り込みやすいんです。

CHIYO-P:私もいいですか。

アツシ:もちろん。

CHIYO-P:自分の気持ち、思ってることや感じてることをライブとかで表現するのがあまり上手じゃないんです。それをもっと表に出すためにはどうやって努力していけばいいですか?

プー・ルイ:真面目ですね(笑)。

アツシ:とにかく場数を踏むことですね。

──それも真面目ですね(笑)。

アツシ:どれだけ場数を踏んでも感情を上手く表現ができないかもしれないけど、それはそれでその人の個性だからいいんじゃないかな。どこか一ついい所があればそれを伸ばせばいいと思うし、自分にできないことばかりに目を向けるんじゃなく、自分のできることを伸ばすのが一番いいんだよ。僕自身、そういうタイプだからね。悩んでる時間があるなら早く飲みに行ったほうがいいって思っちゃうし。

CHIYO-P:何というか、上手く隠そうとしちゃうんですよ。表現しようとしてることを失敗するのを恐れて、本当に思ってることをつい隠しちゃうんです。

アツシ:今日から隠さずにいきましょう。やれることを少しずつやっていけばいいんだと思います。悩むことなんてないですよ。今一番勢いがあるときなんだし。勢いのある今の5人の姿が観たいからお客さんはライブに駆けつけるんだろうしね。上手くいかない部分もいっぱいあるんだろうけど、それも自分の個性だと思ってお客さんに甘えていいんじゃないですかね。また新曲ができそうだね、『甘えって言葉も一つ覚えておいて』(笑)。

グチャグチャの自転車カゴが絆の証

SHELLME:私もいいですか?

アツシ:どうぞ。

SHELLME:「悩む時間があるなら早く飲みに行ったほうがいい」とお話しされていましたけど、私もすぐに飲みに行こうぜ! ってなっちゃうほうで、真面目に考える切り替えができずについ遊んじゃうんです。

アツシ:いいんじゃない? だってまだ若いんだから。

SHELLME:これじゃいけないと収まればいいんですけど、他のメンバーに迷惑をかけちゃうくらい遊んでしまうんです(笑)。

アツシ:僕もSHELLMEさんと似たタイプだけど、今はそれでいいと思う。氣志團の翔やん(綾小路 翔)がブレイクした頃、ツアーがまだ続くのに2次会、3次会に行くのをマネージャーに咎められたらしいの。それを翔やんは「俺はそこで絆を掴むために行かなくちゃいけないんだ」って言ったそうなんだよね。その言葉はかっこよかったな。打ち上げの席でいろんな人たちと出会って、そこで育んだ絆を大切にしなきゃ自分たちは大きくなれないんだってことでさ。僕もそういうタイプで、中野を起点にして新宿や渋谷、下北まで誰かのライブに顔を出して打ち上げでバカをやって、「今度はウチと一緒にライブをやりましょう!」と持ちかけていた時期があったんです。ニューロティカのことが好きだというバンドの話を聞けば、すぐそのバンドのライブを観に行って、必ず打ち上げまで参加してね。次の日はお菓子屋の仕入れもあるし、行く先々へは自転車で移動していたんだけど、そんな生活を過ごしていたら自転車のカゴが1年後にグチャグチャになったもんね。酔っ払っていろんなとこに自転車をぶつけていたから(笑)。でもね、そうやって自転車のカゴが潰れた頃にニューロティカの結成20周年を記念したトリビュート・アルバムを出せることになったんだよ。氣志團やPUFFYとか豪華な面々が参加してくれてね。だから自分なりに絆を育んだボロボロの自転車は僕の誇りだし、PIGGSはまだまだこれからなんだから大丈夫。今度、SHELLMEさんに自転車を買ってあげるよ(笑)。

SHELLME:ありがとうございます。飲みに行くときはその自転車で移動します(笑)。

アツシ:あれ、また新曲ができたかな? 『自転車買ってあげる』(笑)。ちょっとかわいい感じだね。

プー・ルイ:ミディアム・バラードみたいな(笑)。

アツシ:いつも二人で引いて歩いた自転車…。いいね! あ、でも今は自転車も飲酒運転はダメか?

SHELLME:じゃあ引いて帰ります(笑)。

アツシ:これからの世の中は学歴社会じゃなく、行動力がモノを言う社会だと思う。だから若いうちになるべくいろんな人たちと会って絆を育んだほうがいいですよ。自転車で移動して(笑)。

──PIGGSはこれまでのロック・バンドとの対バンで、ステージ上で共演することはあったんですか。

プー・ルイ:CHIYO-PがTENDOUJIさんとコラボしたことはありました。

CHIYO-P:私がTENDOUJIさんの「Young Love」という曲のMVに出演させていただいたので。

KINCHAN

──今回の『ビッグ・ウェンズデー』で両者が共演する予定はないんでしょうか。

プー・ルイ:ああ、それはぜひ! たとえば私たちの曲をニューロティカさんに演奏していただいて、あっちゃんさんとメンバーで一緒に唄ってみるとか、ぜひお願いしたいです。

アツシ:“あっちゃんさん”じゃなく“あっちゃん”でいいよ。ワールドワイドでやってるから。

──ワールドワイドの意味が分かりませんよ(笑)。

アツシ:僕は他の人たちの歌を覚えられないけど、大丈夫かな…?

ほぼ全員:大丈夫です!

アツシ:まあまずは、LOFTよりも先に気持ちを野音に向けていただいて(笑)。

──では最後に、2月8日の『ビッグ・ウェンズデー』に向けての抱負をお一人ずつ聞かせていただいて締めましょうか。

KINCHAN:まだちょっと先ですけど今から凄く楽しみにしてて、ニューロティカさんのパッションに負けないくらいのパッションを出してパッション・アイドルになります(笑)。

SHELLME:ニューロティカのご本人さんたちも、ニューロティカのファンの方たちも、PIGGSの虜にしてやるからなー! って感じです。よろしくお願いします。

BAN-BAN:気持ちを抑えずに、パワーを出し切って最高の日にします。疲れたら休憩して、パワーを溜めてドカンと行きます。

CHIYO-P:ニューロティカさんとの対バンが決まったときもぶーちゃんズが凄い喜んでたし、自分たちも『霧フェス』以来でまたご一緒できるのが凄い楽しみなので、そのハッピーな気持ちをライブに出したいです。ニューロティカさんのファンの方たちもぶーちゃんズも一緒に楽しめるライブをしたいです。

プー・ルイ:『霧フェス』で初めてお会いしてお喋りして、こうして対談させていただいた上で対バンするというのは初めてのケースなので凄く楽しみです。当日はあっちあちなライブをして、もっと仲を深めていけたら嬉しいです。

アツシ:ウチの企画に参加していただいて本当にありがとうございます。200%の力を出して戦うつもりなので、素敵な日にしましょう。…あ、新曲もぜひ書かせてくださいね(笑)。

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