ヨーロッパ名門の「Bチーム」から成功を狙う日本人の逸材たち

昨年のワールドカップで“成功”を収めた日本代表だが、その理由に挙げられるのが欧州組の増加であろう。

そうした状況を踏まえ、早い段階で欧州へと渡り、Bチーム(リザーブチーム)から海外でのキャリアを開始する選手たちも増えている。

そこで今回は、「欧州名門クラブのBチームからブレイクを狙う選手たち」をご紹介しよう。

上月 壮一郎

生年月日:2000年12月22日(22歳)
所属:シャルケ04(ドイツ)

年の瀬にトップチームへの昇格が発表されたものの、「リザーブからのブレイク」であればこの男を挙げなければならないだろう。

京都サンガを退団しドイツに渡ったのは昨年のこと。デビュー当時は期待された選手だったが、実績がないままドイツ5部への移籍ということでほとんど注目を浴びなかった。

しかしチームの昇格に貢献すると、昨夏シャルケのリザーブへ移籍。それからの半年間で14試合8ゴールという活躍を見せ、見事にトップ契約を勝ち取った。

本間 至恩

生年月日:2000年8月9日(22歳)
所属:クルブNXT(ベルギー)

本間至恩は、アルビレックス新潟の下部組織で育ち、クラブ史上最年少で公式戦に出場したアタッカーだ。

昨年7月、ベルギーの強豪クルブ・ブルッヘに移籍。すぐにリザーブチームのクルブNXTに送られたものの、そこで早くも結果を残して注目を浴びている。

164cmと非常に小柄だが、俊敏性を生かした左サイドからのドリブル、そこからのフィニッシュは現時点でも高いレベルにある。

“マイアミの奇跡”を起こしたアトランタ五輪の主将で、日本史上屈指のドリブラーである前園正聖氏も「最も期待する一人」に挙げている。

中井 卓大

生年月日:2003年10月24日(19歳)
所属:レアル・マドリー・カスティージャ(スペイン)

「リザーブからの成功」という点で、最も期待を集めているのは彼であろう。

久保建英と共に“天才少年”として脚光を浴び続けるMFは現在、レアル・マドリーのリザーブであるカスティージャに所属。トップチームの練習にも時折参加している。

ただカスティージャでの出場は短く、本田圭佑が「レアルの下部組織から昇格して成功した選手はほぼいない」と語るように現時点では未知数の部分も多い。

20歳を迎える2023年は彼の将来を占う意味でも重要な一年になりそうだ。

福井 太智

生年月日:2004年7月15日(18歳)
所属:バイエルン・ミュンヘンB(ドイツ)

近年、優れた選手を立て続けに輩出するサガン鳥栖でU-12の頃から育成され、一昨年に16歳で公式戦デビュー、昨年には17歳でプロ契約を結んだ大器。

そんなパリ五輪の有力候補でもあるMFは、昨年9月に早くもドイツの最強王者バイエルン・ミュンヘンへの移籍が発表された。

攻撃を持ち味とする選手であるが、キックの評価が非常に高く、「常に得点に絡むボランチ」を理想としているという。

移籍はこの1月から。まずは4部リーグに所属するセカンドチームから挑戦となる。

福田 師王

生年月日:2004年4月8日(18歳)
所属:神村学園 ⇀ ボルシアMG(ドイツ)

福田師王は、神村学園のエースにして「高校サッカー界No.1ストライカー」と評される逸材だ。

現在開催中の高校サッカー選手権でも存在感を見せつけており、元日本代表FWの城彰二氏は「次元が違う」として早くも日本代表入りを推薦。

また、昨年限りで現役を退いた中村俊輔氏も「サッカーのツボをよく捉えている」とし、「この先伸びるんだろうな」とその期待を口にしている。

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卒業後の進路も大いに注目されていたが、昨年10月、Jリーグを経由せずにボルシアMG(当面はリザーブ)に加入することが決まっている。

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