ユナイテッド、「テンハフ監督の下で見事に成長した」6選手

今シーズンの開幕前にオランダ人監督のエリック・テン・ハフ氏を招聘したマンチェスター・ユナイテッド。

ラルフ・ラングニック氏の監督就任の約束を撤回してというバタバタ感、そしてクリスティアーノ・ロナウドの退団騒動もあり不安視され、序盤は苦戦した。

しかしながら冬が近づくにつれて調子を上げており、順位もチャンピオンズリーグ出場圏内のトップ4に入ってきた。ライバルのシティともわずか4ポイント差まで迫っている。

今回は『Planet Football』から「エリック・テン・ハフ監督の下で成長したマンチェスター・ユナイテッドの6選手」をご紹介する。

マーカス・ラッシュフォード

ラッシュフォードは多くのチームメイトと同様にスールシャール、ラングニック体制で難しい状況を過ごした。中央なのかサイドなのか、ポジションも含めて起用法についても一貫性はなかった。

しかし今季15試合で7ゴールを決め、ワールドカップでもイングランド代表に選出。9月のアーセナル戦では2ゴールを記録し、そのスピードと狡猾さで強豪相手に力を発揮。ウェストハム戦では強烈なヘディングを決め、ゴールハンターとしての能力も証明した。

先日のウォルヴァーハンプトン戦では遅刻のためにスタメン落ちしたが、途中出場から決勝点を決める活躍を見せた。メンタル面でもまさにストライカーとしての図太さを発揮している。

アレハンドロ・ガルナチョ

ガルナチョはマンチェスター・ユナイテッドのユースでスター選手だったし、昨年のモーリス・レベロ・トーナメントでもアルゼンチン代表のエースとして活躍した。そして、若手育成に長けたエリック・テン・ハフ監督の起用法により、順調にプロ選手としての成長を見せている。

レアル・ソシエダ戦でプロ初ゴールを決め、リーグカップのアストン・ヴィラ戦でもエキサイティングなプレーをし、サポーターに受け入れられた。それから徐々に出場機会を与えられ、着実にステップを踏んでいる。

エリック・テン・ハフ監督は「まだセカンドボールのためにロングランをする際などに課題はあるが、彼の成長には満足している。あとは彼の態度やアプローチ次第だ。ライフスタイルのなかで正しいことをしなければならない」と語っていた。

ディオゴ・ダロ

ディオゴ・ダロは昨年11月にオレ・グンナー・スールシャール監督が辞任して以来、マンチェスター・ユナイテッドの右サイドバックとして安定した立場を確保している。ワールドカップ前の17試合全てで先発出場し、そして1ゴール2アシストを記録した。

アーロン・ワン・ビサカがあまりエリック・テン・ハフ監督の求めるプロファイルに合っていないこともあり、ダロは一貫性ある起用の中で自信を高めているはずだ。ディフェンス面でも成長が著しい。

テン・ハフ監督は「このレベルに固執せず、進歩し続けることを願っている。全ての試合に出場しなければいけないのは大変だが、彼はフィジカル面で非常にいい能力を持っているんだ」と評価している。

ダビド・デ・ヘア

この数年間不安視されてきたデ・ヘア。テン・ハフ監督が求める現代サッカーに合わないかもしれないと言われていたが、シーズンが始まってみれば彼のセービングは重要なポイントの一つになった。

テン・ハフ監督は「誰もがそれぞれの意見を持っているものだが、私にとってゴールキーパーはまず失点しないことが重要で、その点について彼は素晴らしい。足元も能力は高いよ」と評価しているそう。

また「彼の攻撃能力については前にいる選手も関連している。キーパーがパスを出せるオプションをどれだけ与えられるかだ」と話しており、攻撃面でのアプローチはチーム全体でやるものだと語っていた。

ルーク・ショウ

2020-21シーズンは素晴らしいプレーを続け、EURO2020でも好調だったルーク・ショウ。しかしその影に隠れるように昨季は難しい状況になった。タイレル・マラシアが獲得されたとき、彼のポジションは奪われるのではないかとも伝えられた。

ただ27歳になった彼はテン・ハフ監督の信頼を勝ち取るために勢いあるプレーを見せたほか、ノッティンガム・フォレスト戦やウォルヴァーハンプトン戦ではセンターバックも務めた。

ショウは「監督は選手たちと個別に話すことが多かった。どんな指導者かはよく理解できたし、そのやり方にも感銘を受けた。ボールを持っている場合、持っていない場合のプレーについては本当に印象的だ」と話し、戦術への適応にとても前向きだったとクラブ公式メディアに話していた。

ラファエル・ヴァラン

昨季レアル・マドリーからマンチェスター・ユナイテッドに加入したフランス代表DFラファエル・ヴァラン。ハリー・マグワイアとのコンビがあまりうまくいかず、批判されることもあった。クラブも6位に沈み、彼自身も怪我に苦しんだ。

ただ今季リサンドロ・マルティネスとのペアはかなりうまく行っているように見える。最初の2敗の際には不安視されたものの、その後彼らはとても大きく改善されたように見えた。

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そしてヴァラン自身も怪我からうまく復帰し、大晦日のウォルヴァーハンプトン戦では先発に返り咲き。見事無失点に抑えることに成功し、そのパフォーマンスの高さを再び証明してみせた。

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