第99回東京箱根間往復大学駅伝競走は3日行われ、駒沢大学が2年ぶり8度目の総合優勝を遂げ、今年もさまざまな感動を生んだ。この日の復路中継所には、昨年10月の予選会で出場権を逃した神奈川大の駅伝部員らの姿が見られ、大会運営の補助員として陰ながらレースを支えた。箱根駅伝2連覇の実績を持つ名門は雪辱に燃え、来年正月に節目を迎える第100回大会での復活へ向けて歩み出している。
3年ぶりに沿道応援が解禁され、多くのギャラリーでにぎわった平塚中継所。神大の部員約40人は、「このエリアは観戦禁止です」と書かれたメッセージカードをぶら下げ、黄色のスタッフ用帽子とウエア姿で走路の警備に当たっていた。
神大を含め、関東学生陸上競技連盟の加盟校が毎年、各中継所などで補助員として手伝う。全21チームの選手が駆け抜ける姿に、予選会も走った中原優人(2年)は「2日の往路も見ていてうらやましかった。来年はもっと強くなって走りたいと思えた」。その光景をしかと目に焼き付けた。
予選会の前評判は上々だったが、相次ぐ主力選手の故障が響き11位で落選。「下方修正をしてきたが、惨敗だった。今年は沿道から見ることになる」と同大学を率いて24年目の大後栄治監督(58)は受け止めた。