レッドソックスがデバースとの年俸調停を回避 契約延長交渉は継続

レッドソックスは正三塁手ラファエル・デバースとの長期契約を目指しているが、まずは今オフの年俸調停を回避し、今季の契約について合意したようだ。メジャーリーグ公式サイトのマーク・フェインサンド記者が関係者から得た情報によると、レッドソックスとデバースは1年1750万ドルで合意。現在26歳のデバースは今季終了後にフリーエージェント(FA)となる予定だが、レッドソックスは若き主砲がFAで流出するのを防ぐために、今後もデバースとの契約延長に向けて交渉を継続していく方針だ。

ドミニカ共和国出身のデバースは、2017年にメジャーデビュー。2019年に打率.311、32本塁打、115打点、OPS.916、2021年に打率.279、38本塁打、113打点、OPS.890をマークするなどレッドソックスの主砲として活躍し、昨季は141試合に出場して打率.295、27本塁打、88打点、OPS.879を記録した。オールスター・ゲーム選出2度、シルバースラッガー賞1度の実績を誇り、2018年にはワールドシリーズ制覇も経験。今季終了時には27歳だが、これだけの実力を持つ選手が27歳の若さでFA市場に出てくるのは、他球団にとって非常に魅力的だ。

そうした事情もあり、レッドソックスはデバースがFAになる前に長期契約を結ぶべく、交渉を進めているが、球団側の提示額と選手側の希望額には依然として大きな開きがあることが報じられている。レッドソックスは2020年2月にスター選手のムーキー・ベッツをトレードでドジャースへ放出し、今オフは正遊撃手ザンダー・ボガーツの引き留めにも失敗(FAでパドレスへ移籍)。スター選手の流出が相次ぐなかで、ファンからの不満の声も強まっており、なんとかデバースとの長期契約を実現させたいところだろう。

なお、2018年のワールドシリーズ制覇を経験した選手で現在もレッドソックスに残っているのは、デバース、クリス・セール、マット・バーンズ、ライアン・ブレイジャー(元広島のブレイシア)の4人だけとなっている。

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