1992年に発足したプレミアリーグは30周年を迎えた。
『BT Sport』がプレミア史上最強イレブンを選ぶファン投票をTwitter上で行ったところ、20万以上の投票によって選ばれた11人はこうなったぞ。
GK:ピーター・シュマイケル
この偉大なるデンマーク人はNo.1の座をデイヴィッド・シーマン、ペトル・チェフ、エドウィン・ファンデルサールと争った。
4人のなかでプレミアリーグでの試合出場数は少ないものの、優勝回数は最も多い(5回)。
マンチェスター・ユナイテッドのレジェンドでもあるシュマイケルは、PFA年間最優秀選手を受賞した唯一のGKでもある。
RB:ギャリー・ネヴィル
ワンクラブマンである彼はノミネートされた他のどのDFよりも多い8度のプレミア優勝を誇る。
マンチェスター・シティのカイル・ウォーカーとチェルシーのセサル・アスピリクエタのほうがファンの記憶には新しいかもしれない。
だが、ネヴィルのエネルギー、スピリット、クオリティは、サー・アレックス・ファーガソン監督のもとで何度も輝きを放った。その結果、今回の投票で49.4%の得票率を得た。
CB:リオ・ファーディナンド
ネヴィルとともに無慈悲なまでに支配的だったユナイテッドでプレーしたファーディナンドはポゼッション時の落ち着きとエレガントさが際立っていた。
ノミネートされたDFで最多となる504試合に出場し、5度の優勝を達成。その大半が ネマニャ・ヴィディッチとの不屈のパートナーシップで達成したものだ。
ヤープ・スタム、ソル・キャンベル、トニー・アダムスは惜しくも落選している。
CB:フィルヒル・ファンダイク
41.5%の得票率を得て、ジョン・テリー(29.4%)、ヴィディッチ(19.3%)、ヴァンサン・コンパニ(9.8%)を抑え、ファーディナンドの相方の座を手にした。
彼は4人のなかでは最も経験が浅く、優勝も一度しかない。だが、リヴァプールで見せてきた一貫性は、このオランダ人が今後数シーズンのプレミアリーグでさらなるタイトルを得る可能性が高いことを示している。
LB:アシュリー・コール
驚きはない。
彼は攻撃面での狡猾さ、ポジショニングの素晴らしさで、サッカー史上最も完成されたサイドバックのひとりとなった。
そのスター性は獲得したタイトル数には反映されてはいないが、アイコニックな“インビンシブルズ”な一員でもあった。
パトリス・エヴラとデニス・アーウィンがそれぞれ2位と3位にランクインしている。
MF:パトリック・ヴィエラ
この手足が長いフランス人は、残忍なタックラー、ポゼッション奪取の名手、カウンターの起点、そして、強烈なシュートの持ち主だった。
ロイ・キーンとのやり合いがよく知られている。もし、不屈の“赤い悪魔”がいなければ、ヴィエラはさらに3回以上の優勝を成し遂げられていただろう。
3人しかいないMFは狭き門であり、3位はダビド・シルバ(得票率15.1%)、4位はデイヴィッド・ベッカム(7.9%)だった。
MF:スティーヴン・ジェラード
35.6%の得票率で2位になったジェラード。ヤヤ・トゥレやセスク・ファブレガスらを抑えて、その座を勝ちとった。
プレミア優勝経験がないなかでは間違いなく最高の選手だ。そのキャラクターとリヴァプールへの愛で、レッズを達成不可能と見られていた優勝に導こうとした。
MF:ケヴィン・デブライネ
プレミア史上最も魅力的なパサーのひとりであり、ペップ・グアルディオラが率いるマンチェスター・シティの主軸として、過去5年で4度のプレミア制覇を成し遂げてきた。
ティエリ・アンリと並びプレミアのシーズン最多アシスト記録(20)を持つ31歳の彼は並外れた一貫性を持っている。
彼が選出されたことで、ロイ・キーンやフランク・ランパード、エンゴロ・カンテらは落選している。
FW:モハメド・サラー
この快足エジプト人は、クリスティアーノ・ロナウドを抑えて、3トップの一角の座を獲得した(得票率はサラーが42.9%、ロナウドが38.6%)。
彼は38試合制のプレミアリーグシーズン最多得点記録も持っている(32ゴール)。
相手を混乱させるドリブル、電光石火の動き、連携プレーの能力、ゴール前での落ち着き。その全てがユルゲン・クロップ監督にとって重要な武器となっており、この夏には2025年までの新契約も結んだ。
ディディエ・ドログバやデニス・ベルカンプらは惜しくも選考から漏れた。
FW:アラン・シアラー
彼を除外することは不可能だ。ブラックバーン時代には下馬評を覆すプレミアリーグ優勝を成し遂げると、英雄になったニューカッスルではジャッキー・ミルバーンが持っていたクラブ通算200ゴールを塗り替えた。
プレミア史上断トツ1位となる通算260ゴールを記録し、1994~1997年の3年連続でゴールデンブーツを受賞した。
最高にハイクオリティな他のノミネートからは、ウェイン・ルーニー、セルヒオ・アグエロ、アンディ・コールが落選している。
FW:ティエリ・アンリ
どの選手よりも高い79%もの投票率で選出されたアンリ。
焼けるような猛スピードでDFを震え上がらせ、トリッキーさと図々しさで度々相手を辱めた。
弱点を見抜くスペシャリストでもあり、中盤からサイドを打開する能力は、アーセン・ヴェンゲルのチームにとって不可欠なものだった。
29歳でバルセロナに移籍していなければ、シアラーの得点記録を間違いなく脅かしていたはずだ。
エリック・カントナ、ハリー・ケイン、マイケル・オーウェンらが他の候補だったが、アンリには遠く及ばなかった。
【関連】日本人選手が2人!「プレミア史上最高の“マイナー国”助っ人10人」
ちなみに、BBCのユーザーが選んだプレミア30周年の史上最強イレブンは、GKシュマイケル、DFギャリー・ネヴィル、リオ・ファーディナンド、ジョン・テリー、アシュリー・コール、MFヴィエラ、ジェラード、デブライネ、FWシアラー、アンリ、クリスティアーノ・ロナウドだった。