「らちが明かない」スプリンクラー“水浸し楽団”が市役所に直談判 独自現地調査の求めに裾野市「許可したことなく非常に困惑」

裾野市民文化センター(静岡県裾野市)のスプリンクラーにより、水浸しの被害を受けた楽団が独自の現地調査を求めたのに対して、裾野市側の許可が得られていないことが明らかになりました。楽団は「らちが明かない」と1月6日、裾野市役所を訪ねましたが…。

<廣田昭由記者>

「シンフォニエッタ静岡のメンバーがいま、裾野市役所に来ました。あすの調査に向けて直談判をするということです」

2022年9月、静岡県裾野市にある裾野市民文化センターの大ホールで突然、舞台上のスプリンクラーが作動。この事故では「シンフォニエッタ静岡」のメンバー5人がけがをしていて、楽器には深刻な被害が出ました。中には、修理に100万円以上かかるものもあるとみられています。

裾野市は事故調査委を立ち上げましたが、楽団側も独自に専門家らで構成する事故被害検討委を設置。1月7日の独自の現地調査を許可するよう、市に求めていましたが…。

<シンフォニエッタ静岡 中原朋哉芸術監督>

「あした点検をさせていただきたくて(裾野市側の)代理人弁護士と話をしていたが、市に確認を取っていないようで、らちが明かないので急にお邪魔したという次第です」

独自の現地調査を求めた楽団側に対して、裾野市側の許可が得られず、今回の市役所訪問に至ったということです。しかし、市長などの幹部は不在で、伝達を依頼するに留まりました。

すれ違う両者の思い。裾野市の代理人弁護士は、SBSの取材に対し、「これまでに楽団側へ現地調査を許可したことはなく、こちらとしては非常に困惑している」とコメントしています。

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