第101回全国高校サッカー選手権準決勝は7日、東京都の国立競技場であった。鹿児島県代表の神村学園は、岡山学芸館と90分を戦い3-3の同点、PK戦(1-4)の末に敗れた。同校初の決勝進出はならず3位だった。
■「惜しかった、じゃだめ」
国立の大舞台でも“黄金”の左足は健在だった。MF大迫塁は正確無比なキックを武器に、全3得点に絡む活躍。主将として、パサーとしてチームを引っ張った。
圧巻だったのは後半14分のフリーキックだ。ゴールから約20メートル離れた位置で左足を振り抜くと、ボールは相手DFの頭をかすめゴールネットを揺らした。会心の一撃に「決められる気しかしなかった」と振り返る。
随所に好プレーを見せたが、決勝の舞台にはわずかに届かなかった。「しょうがない、惜しかったじゃ絶対にだめ。一人一人、何かが足りなかった。そこを見つめ直して次につなげるチャンス」と後輩へエールを送る。
鹿児島市出身。小学時代から頭ひとつ抜け、幼なじみのDF大川は「みんなの憧れだった」と語る。高校では1年生からエースナンバー「14」を背負い非凡な才能を見せ続けた。竹元真樹総監督は「大迫に出会わなかったら、今の福田師王は存在しなかった」と言い切る。
J1セレッソ大阪に入団する18歳は胸を張った。「神村を全国でも強いチームにできたことを誇りに思う」