全国唯一の大学SUP部 横浜市大、ひとこぎに情熱かけ日本一へ奮闘続く

全身の力を使って水上を進む横浜市立大SUP部の部員たち=2022年12月、平塚・相模川

 ボードの上に立ちパドルでこぐSUP(スタンドアップパドルボード)。横浜市立大に、全国の大学で唯一のSUP部がある。部員数は6人と少ないが、「一人一人の力を高めて全員で勝てるチームに」と、ひとこぎに情熱をかける。目標は学生選手権大会でのチーム優勝。日本一に向け、全員で奮闘している。

 昨年12月の早朝、朝焼けのオレンジがブルーに変わり、富士山がくっきり浮かぶ平塚・相模川。学生たちはボード上で重心を落とし、全身の力で前へ前へとこぎ進んでいた。

 「前に出ろー!」。世界選手権に日本代表で出場した指導者の村田暁さん(40)のエールに、学生たちは激しく競り合い川面に水しぶきが上がる。

 横浜市立大SUP部や他大学の学生らが所属する「全日本学生SUP連盟」(大森正也代表)の合同練習。約1キロのコースを7周するレースは、他者のパドルさばきで生まれた波をいかに使って速く進むか、脳内で戦略も磨く。

 「一見動きはシンプルだけど、スピードを極めるほど体とパドルの連動や波風の動き、レース戦術も絡む奥深さに引かれる」。部員の平野萌香さん(19)はSUPの魅力をこう語る。

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