野木の中2がビジネス計算1級合格 「高校生でも合格は難しい」

合格証書を手に笑顔の鈴木さん

 【野木】野木第二中の2年鈴木翔太(すずきしょうた)さん(14)は、昨年11月に行われた全国商業高等学校協会(全商協)の「ビジネス計算実務検定試験」で1級(そろばん)に合格した。鈴木さんが通う正岡珠算塾(茨城県古河市)は「高校生でも合格は難しく、中学生の塾生は10人に1人、受かるかどうか」と合格を褒めたたえている。

 検定試験は年2回行われる。普通計算とビジネス計算の二つを、そろばんか電卓のいずれかで、それぞれ20の問題を30分で解く。昨年11月は全国の約2万3千人が受験。そのうち、そろばんの受験者は約800人で約300人が合格した。

 鈴木さんは小学5年で自宅近くの同珠算塾に通い始めた。「自分の武器として身に付けたい」という一心で珠算に取り組み、中学生になって検定試験を受けようと決めた。

 サッカー部に所属し生徒会会長も務める多忙な日々だが、塾での試験勉強に加えて早朝や就寝前も自習に励み、問題を解く速さ、正確さを磨いた。

 「試験当日まで不安だった」と言うが、無事に合格し「すごくほっとしている」と頬を緩める。同珠算塾の正岡勝(まさおかまさる)塾長(75)は「試験に合格するための気持ちは、塾生の中でも一番強い」と評価する。

 新年度は高校受験が控える。鈴木さんは「珠算で培った計算能力を生かし、受験勉強に励みたい」と意気込んでいる。

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