「一生に一度 きょうという日が特別な日に」コロナ禍で式典中止の22歳が2年越しの“成人式”=静岡・富士市

1月9日は「成人の日」です。静岡県内の多くの市や町では8日、二十歳の節目を祝う式典が行われましたが、富士市では9日、22歳を対象にした特別な式典が開かれました。

「成人の日」の1月9日、富士市で行われた式典に出席したのは、二十歳を迎えた若者ではありません。集まったのは、今年度22歳を迎えた若者たちです。

<富士市 森田嘉幸教育長>

「2年間遅れてしまいましたが、あらためまして、ご成人おめでとうございます」

本来であれば2年前、この場所で成人式が行われる予定でした。しかし、新型コロナの影響で、式典は中止に、ウェブ配信での開催となりました。同級生たちと集まる機会をあらためて提供しようと、富士市が企画したのが、この式典です。

<検討委員>

「本事業は一生に一度の式典であった成人式の代替事業です」

この成人式の代替イベント「#フジハタチ+2」を取り仕切るメンバーも2年前の成人式で、運営などを務めるはずだった当時の新成人たちです。当時8人いたメンバー全員はそろいませんでしたが、この日のために6人で、2022年10月から準備を重ねてきました。

<検討委員>

「みなさまにとって、きょうという日が、久々の友人と再会するきっかけとなり、特別な日になってくれていれば、うれしく思います」

式典自体は40分ほどでしたが、出席者たちは、2年前に果たせなかった再会を喜び合いました。

<出席者>

「2年前は出会う機会がなかったので、久しぶりに仲間や友達と会えて、ワクワクしてドキドキした気持ちできた」

「ぼくらの代は忘れていたのかなと思っていたので、うれしいです」

コロナ禍に翻弄される中でも人生の節目を大切にしたい、2年越しの式典には165人が出席しました。

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