「サムスンのスマホは表記よりメモリ少ない」「不要なアプリ消せない」米で集団訴訟提起

サムスンのスマートフォンの保存容量が、商品説明に記載されたものより実際は少ないとして、米国で集団訴訟が提起されている。

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10日、集団訴訟サイト「ClassAction.com」やニューヨーク南部地方裁判所によると、サムスン電子の「Galaxy S21 ultra 5G」128GBモデルを購入した消費者ティファニー・マクドゥガール氏は去る8日(現地時間)、サムスン電子を相手に裁判所に集団訴訟を提起した。表記されたストレージスペースの約80%使用可能で、これは消費者詐欺法違反だと主張している。

128GBのうち26.6GBはスマートフォンのOSとプリインストールされたアプリケーションプログラムが占めており、実使用可能な容量は101.4GBにと留まる。プリインストールされたアプリは消費者が直接削除することもできない。

マクドゥガール氏は、サムスン電子が消費者に、製品に関する正しい情報を提供できなかったことを問題にした。「使用可能なメモリ」あるいは「事前インストールされたアプリ」などの案内なしに128GBのストレージスペースをすべて活用できるかのようにマーケティングを行い、販売過程で虚偽・誤解の余地が多分にあったという主張だ。

当該訴状キャプション/ClassAction

サムスン電子側がこの問題を認識しながらも商業的に悪用したという主張も行っている。原告は、サムスンが技術的にオペレーティングシステムの容量を減らしたり、ユーザーにプリインストールされたアプリを削除したりする権限を付与することは可能だが、サムスンがこれを防いだと見ている。また、スマートフォンを購入したベストバイなど第三者公認販売店が消費者に実際の容量と差があるという点を告知するよう要請できたが、そうしなかったと主張している。

サムスン電子の明示的・黙示的保証違反も指摘した。サムスン電子は、スマートフォンの容量に対して「128GBの利用可能なストレージが含まれているか、これより少し少ない」とスマートフォンのパッケージと説明書に明示したが、これは事実と異なるというた。

マクドゥガール氏は、「被告は、128GBの利用可能なストレージスペースを含む製品の属性と品質を誤って表明または省略した」とし、「原告と集団メンバーは実際の事実を知ったならば、製品を購入するのにその分の費用を支払う」ことはしなかっただろうし、(被告の)虚偽の陳述に従って損害を被った」と強調した。

原告側は、裁判所に対し、金銭的・法定的・懲罰的損害賠償と利子支給などを要求している。

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