日本料理部門で芦原温泉の女性料理人が快挙 家族においしいご飯作りたくて料理人になった22歳、技能五輪全国大会2022

技能五輪全国大会の日本料理部門で、銀賞を受賞した熊澤美咲さん=福井県あわら市のグランディア芳泉

 23歳以下の若手技能者のレベル向上を目的とした、第60回技能五輪全国大会の日本料理部門でこのほど、福井県あわら市の温泉旅館「グランディア芳泉」の調理担当、熊澤美咲さん(22)が銀賞を受賞した。

 厚生労働省と中央職業能力開発協会が毎年開催。今大会は昨年11月、幕張メッセ(千葉市)をメイン会場に開かれ、42職種に全国から1014人が出場した。

 同部門には熊澤さんを含む福井県勢3人が出場、36人が競った。「小鯛活なます姿盛り」「ごぼうと鴨の小袖焼き」「芋ずし手綱巻き」の3課題を制限時間内に調理し、材料の扱いや包丁さばき、盛り付け、味などが審査された。

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 家族においしいごはんを作りたいとの思いから料理人を志した熊澤さんは、高校卒業後、愛知県名古屋市の専門学校に進学。2年間料理を学び、2021年4月に同旅館に調理担当として採用された。

 大会に向けた練習は昨年8月下旬から始め、業務の前後や休憩時間に取り組んだ。先輩が付き合い、助言をくれることもあった。部谷保総料理長は「手先が器用で所作もきれい。かつらむきなどの基本もできている」と評する。

 熊澤さんは「大会では集中して手際良く調理できた。盛り付けにしっかり時間を使い、見栄え良く仕上げられた。今後もっと勉強し、お客さんに驚き喜んでもらえるような料理人になりたい」と意気込んでいた。

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