縁起物燃やし無病息災願う 鹿沼の今宮神社で春渡祭

煙を浴びて無病息災を願う参拝客ら

 【鹿沼】正月の終わりを告げる今宮神社の伝統行事「春渡祭(おたりや)」が10日、今宮町の同神社で行われた。古いお札やお守りのたき上げを希望する参拝客らが訪れ、境内は夜までにぎわった。

 毎年12月10日にある「冬渡祭」と対の祭りとして行われている。この日、午後2時に境内で始まった古札焼納祭では、神職が神事を行った後、同神社に寄せられたお札などの山に火を入れた。

 参拝客らは、ゆらめく炎を見詰めながら立ち上る煙を全身に浴び、火よけや無病息災を願った。

 神社にとって頒布物を廃棄する負担は大きいため、同神社が授与したもの以外は有料で受け付けた。

 毎年お札を受け直しているという上野町、上野均(うえのひとし)さん(70)と妻の礼子(れいこ)さん(64)は「今年もとにかく健康で平和な一年を過ごしたい」と願っていた。

 

古札焼納祭で火入れをする神職

© 株式会社下野新聞社