なぜ…前年比5割増「緊急性ない」110番 スマホの誤接続が原因のケースも 埼玉で13万8268件

不要不急の通報、5割増

 埼玉県警が昨年1~11月に受理した110番は64万5411件で、前年同期比で7万8575件増加したことが、県警のまとめで分かった。そのうち、間違いやいたずらなどの緊急性のない通報は13万8268件で同4万5989件増えた。10日は「110番の日」。不要不急な通報が約5割増えていることから、県警は通報の適切な利用を呼びかけている。

 県警通信指令課によると、緊急性のない通報の中には「テレビが映らない」「水漏れが止まらない」などがあったほか、近年ではスマートフォンの利用者が多くなっていることから、誤接続による誤発信も増えているという。

 また、昨年10月から全国の警察で試行実施している110番映像通報システムを利用して静止画や動画が送られたのは、県内では昨年10~12月末で43件。行方不明者、当て逃げやひき逃げした車の画像が主だったという。

 磯部健一課長は同システムについて「徐々に利用頻度が高まっている。言葉だけより映像や画像で知らせていただく方が受け手も分かりやすい。増えることを期待したい」としている。

 不要不急な通報が多いと、事件事故や災害対応に支障が出る恐れがある。同課は「運転免許証の更新手続きや落とし物などの問い合わせは最寄りの警察署へ、その他の相談などは『#9110』を利用してほしい」と呼びかけている。

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