「とにかく油は困るのよ!」 食品の値上げ ことしも相次ぐ… 食用油が高い どうする?

食品などの値上げは、ことしも相次ぎそうです。さまざまな商品に直結する「食用油」に注目し、影響を取材しました。

帝国データバンクによると、ことし、値上げ予定の品目数はすでに7000を超え、4月までの4か月間で見るとその数は、去年の1.5倍に上ります。

これまでの値上げの主な要因は、ロシアのウクライナ侵攻による原油高や穀物の高騰でしたが、ことしはそれらに電気代などのコストアップや円安も加わるといいます。

帝国データバンク 広島支店情報部 藤井俊 部長
「今、多少円高に振れていますけれども、今の製品価格に反映されるまでにはタイムラグがどうしてもありますので、今の現状ではやはり食品の値上げというのはやむなしというところだと思います」

値上げラッシュについて街で聞くと…。

街の人
「毎日のことなので、困る所はありますね」
「1万円以内でおさめようと思っているのが、どうしても2000円~3000円はいろんな物を買っていると、高くなっている傾向にはありますかね」
「子どもが3人いるので、値段が上がると揚げ物とかはもうやりづらいかなっていう…」
「主婦としてはとにかく油は困るのよ!」

広島市内のスーパーを訪ねました。相次ぐ食品の値上げがどう影響しているんでしょうか。

たかもり 伊木英人 副社長
「基本的には何でもかんでもあがっているのが現状で、仕入れ価格が上がっているので我々も値上げせざるをえないっていう状況ですね」

― だいたい何割くらい値上げの対象になっているんでしょうか?
「8割~9割っていうところじゃないですかね」

店内のいたるところには食品の価格高騰に対する伊木さん直筆の悲鳴が並びます。

たかもり 伊木英人 副社長
「ポップで今、本当に値段が上がっていますということをお客さんに周知して理解していただくしかないと思うので」

なかでも苦しいというのが、食用油です。

たかもり 伊木英人 副社長
「去年でいうと、この商品は特売で198円くらいの商品なんですけど、実質1年で倍近く値上がりしているのが現状でして、なので本当に泣く泣くという感じですね」

油を再利用するなど、少しでも工夫できないか…。ということで、訪れたのは、CAINZ広島LECT店です。

まず、紹介してくれたのは…。

CAINZ広島LECT店 リビング担当板谷涼子さん
「こちらはろ過フィルターつきのオイルポットです。油の酸化物の除去・脱臭をこちらの中についているろ過フィルターを使ってフィルターにかかることで、きれいな油を繰り返し使うことができます。今後、食用油が値上がりするに伴って、リピートしていただける方がまた増えていくのではないかと予想しております」

続いては…。

板谷涼子さん
「フライパン用アルミシートという商品でございます。フライパンの上に直接置いて、油を使わずに調理ができる商品でございます」

― 油を使わないというのが油の値段が上がる中でお客さんの心をつかんでいる?
「油を使用しない、ヘルシーに調理をすることができるので、そういった意味でも今後も注目していただける商品ではないかと思います」

CAINZ広島LECT店 リビング担当 板谷 涼子さん
「こちらのこめ油なんですが、通常の油に比べて抗酸化成分が多く含まれているものでして、酸化しづらい、再利用しやすい油となっております」

CAINZでは食品の値上げなど世の中の状況に応じて、さらにアイデア商品の取り扱いを検討するとしています。

2023年も続く、さまざまなものの値上げ…。企業が、消費者が、乗り切るために工夫を迫られそうです。

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