長崎の夜に「チルタイム」いかが? 長大ゼミ生企画 バー10店舗でオリジナルカクテル

「長崎ちる旅」に取り組む学生=長崎市鍛冶屋町

 長崎市を旅行で訪れる若者に夜のまちを楽しみ、滞在時間増につなげてもらおうと、長崎大経済学部の丸山幸宏教授のゼミ生5人が「ちる旅ながさき~ナガサキのBARで過ごすチルタイム」に取り組んでいる。13日から市内のバー10店舗で、県産の果物や茶を使ったオリジナルカクテルなど「長崎を感じるメニュー」を提供する。3月末まで。
 「チル」はゆったりとした時間を過ごす時に使う表現。地域課題に実践的に取り組むゼミ生は、昨年春から旅行市場に関する調査や大学生対象のアンケートを実施。若者は夜が活動的でSNS映えや非日常を求めるという結果を導き出し、同企画を練り上げた。長崎国際観光コンベンション協会や市内のバーと連携して進めている。

「アルカナ ミクソロジーアンドフレアバー」(長崎市鍛冶屋町)で提供する「県産みかんのホットチョコカクテル」

 コンセプトは「長崎の旅で友人や恋人と一緒に過ごす夜の時間を、よりゆっくり丁寧に、そしておしゃれに」。若者には普段「入るには勇気がいる」バーに足を運ぶきっかけにもしたいとしている。13日からは、同市内の浜町・思案橋エリアや浜口・住吉エリアの計10店舗の店主らに企画内容や思いを伝え、考案してもらったオリジナルメニューを提供。ミカンを使ったホットチョコカクテルや、イチゴとそのぎ茶の抹茶を使ったスムージーカクテル、イチゴのクレームブリュレなど、県産の素材や酒を使ったものや、長崎をイメージしたカクテルがある。
 ゼミ生は、メニューの説明や店の雰囲気などをインスタグラムで発信したり、コメント付きのリーフレットにまとめたりしている。リーフレットは市内のホテルや観光案内所に設置する。

「ラボラトリオ ディ アージョ」(長崎市鍛冶屋町)で提供する「県産イチゴとそのぎ茶抹茶のスムージーカクテル」

 12日に同市鍛冶屋町のバー「ラボラトリオ ディ アージョ」であった会見で、同ゼミの山口光太郎さん(22)は「まず長崎の若者に、インスタを通じてバーの良さを広めたい。企画を後輩に引き継いだときに県外の若者が来てくれたら」と意気込みを話した。同店の久米孝幸さんは「企画を通して、バーに来たことがない若い世代も来店してくれるのでは」と期待を寄せた。
 参加店舗は長崎市公式観光webサイトなどでも確認できる。インスタグラムアカウント(chill_tabi)。

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