【足利】新春恒例の「まゆ玉市」が13日、本城3丁目の徳正寺で開かれ、縁起物の色鮮やかな繭玉飾りを買い求める参拝客らでにぎわった。
同寺によると、まゆ玉市は約280年前に始まり、一年で最初の虚空蔵菩薩の縁日である1月13日に開かれている。かつては養蚕農家が蚕の成長を願う行事だったが、商売繁盛や家内安全を願うようになった。
柔らかな日差しが注いだこの日は、平日にもかかわらず多くの参拝客が訪れた。繭玉飾りを手に取ってじっくりと品定めしたり、だるまや食べ物を売る露店での買い物を楽しんだりしていた。
毎年、繭玉飾りを買いに来ている家富町、会社役員原一(はらはじめ)さん(82)は「繭玉を飾るのは長年の習慣。今年も健康で、仕事が順調であるよう願って飾りたい」と話した。