アトレティコ・マドリーからチェルシーにローン移籍したジョアン・フェリックス。
フラムとのデビュー戦でまさかの一発退場になってしまった。先発起用されるも後半に相手DFへのタックルでレッドカートを提示されてしまったのだ(以下動画1分14秒から)。
プレミアデビュー戦で退場になるのはチェルシー史上初のこと。
そのレンタル料は1100万ユーロ(15億円)とされているが、今回の退場でいきなり3試合の出場停止になる可能性がある。
ここでは、『sportskeeda』による「プレミアリーグで最悪だったレンタル移籍ワースト5」を振り返ってみよう。
アレシャンドレ・パト
2016年1月、コリンチャンス⇒チェルシー
当時、FW陣が怪我人続出で危機的状況にあったチェルシー。そこで、パトを補強した。
だが、フィットネスに苦しむ彼は、フース・ヒディンク監督のもとでわずか2試合131分の出場に終わる。
1ゴールは決めたもののインパクトゼロだったために、シーズン後にコリンチャンスに戻ることに…。なお、パトがチェルシーで背負っていたのは、フェリックスと同じ11番。
33歳になった現在は、MLSのオーランド・シティを退団し、無所属となっている。
シモーネ・ザーザ
2016-2017年1月、ユヴェントス⇒ウェストハム
2016年夏、ハマーズは500万ポンド(7.2億円)のレンタル料でザザを獲得。もしプレミアリーグで一定の試合出場に達した場合、2000万ポンド(28億円)で買い取るというオプションが付いていた。
だが、この移籍は惨事となってしまう。ロンドンでのザザは11試合で0ゴールに終わったのだ。
最後は試合メンバー入りさえできず…。結局、2017年1月にローンは打ち切られた。
グラント・ホルト
2014年1月、ウィガン⇒アストン・ヴィラ
当時のヴィラ監督ポール・ランバートは、ホルトをプレミアリーグ残留を確固たるものにするための補強と見なしていた。
ただ、彼は2部ウィガンでの前半戦でわずか2ゴールしか決めていなかったのだが…。
結局、ホルトはプレミアで10試合1ゴールに終わり、ヴィラは順位をさらに下げた。
なぜ半年で古巣に帰ることになったホルトをランバートは2部から補強したのか。多くのサポーター、専門家が首をかしげたこの移籍は、彼のキャリアを妨げただけでなく、結果的にヴィラの残留争いも苦しいものにした。
加入時点ですでに苦闘していたヴィラで得点を量産できなかったことについて本人だけを責めることはできまい(ヴィラは15位で降格は回避している)。
ヘセ・ロドリゲス
2017-18、PSG⇒ストーク
2013年にレアル・マドリーでトップデビューした当時のヘセはクラブ内でも最も期待される若手のひとりだった。
その後、PSGを経てストークへ加入。8月のアーセナル戦でいきなり決勝ゴールを決めるなど、新天地で華々しいスタートを切る。だが、それは悲惨な結果に終わるこの移籍のなかで唯一輝いた瞬間だった。
ストークはレンタル料として675万ポンド(9.7億円)を支払ったが、彼はスペインに定期的に帰国しなければならないという個人的問題を抱えていた。また、週給13万ポンド(1800万円)の給与の半額をPSGに支払わなけれならず…。
最後には練習にも参加できなくなり、クラブは不満を溜めることに。結局、シーズン終了を待たずにローンは終わりを迎えた。
なお、29歳になった現在の彼はトルコのクラブを退団し、無所属となっている。
ラダメル・ファルカオ
2014-15、モナコ⇒マンチェスター・ユナイテッド
2015-16、モナコ⇒チェルシー
ポルトやアトレティコ・マドリー時代は最も脅威的なストライカーだったファルカオ。4シーズンで実に142ゴールを叩き出した。
だが、モナコ移籍後に靭帯損傷の大怪我を負い、2014年W杯の欠場も余儀なくされる。
2014年夏のデッドラインデイにユナイテッドが電撃獲得した時もまだ負傷から回復中だった。結局、わずか4ゴールに終わり、最後はリザーブでプレーするはめに。
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翌シーズンには今度はチェルシーが彼をレンタル。だが、怪我にも苦しんだことで1ゴールに終わり、再びモナコに帰ることになった。