大学入学共通テスト1日目は2023年1月14日、全国一斉に行われた。大手予備校河合塾による各教科科目の問題分析を速報する。公民の倫理、政治経済の分析は以下の通り。
倫理、政治経済の分析
2022年同様、全設問が「倫理」と「政治・経済」の科目からの流用で、配点・設問数はそれぞれ半分ずつ。生徒の会話など身近な場面設定のもと、知識とともに思考力・判断力が試される出題。成年年齢引下げにともなう少年法改正という時事的なテーマが扱われた。
2023年の難易度は「昨年並み」
倫理分野では、比較的取り組みやすい設問が多く出題されたが、なかには受験生が見落としがちな知識事項を扱うものもあった。政治・経済分野においても、判断に迷うやや難しい設問が出題されているが、多くは教科書の知識で対応は可能である。
⇒【難易度・過去平均点】2023年の難易度は…全科目一覧
出題傾向の分析
倫理分野、政治・経済分野ともに、概ね教科書の範囲内の知識で対応できる設問で構成されている。倫理分野では、高校生による会話や日記、レポートなどの内容を踏まえて解答する設問が昨年度と同様に出題されている。引用資料(思想家の原典資料など)の使用数が昨年度よりも一つ増えたが、昨年度まで見られた図画(絵画写真など)を用いる設問は出題されなかった。政治・経済分野では、引用資料(グラフ、判例文など)を用いる設問が3問あり、昨年度よりも増加した。出来事の時系列を考えさせる設問は、昨年度と同様、1問出題された。矢印を用いたフローチャートの図を用いた設問や複数の判例文を用いた設問が出題されたが、これらは2年前の共通テストに類似した形式と言えよう。
出題分量
大問数・設問数は昨年度と同じ。1問で2ページを使用する設問が昨年度よりも一つ増え、全体では2ページ増えている(昨年度は全37ページ、今年度は全39ページ)。倫理分野から16問(50点配点)、政治・経済分野から16問(50点配点)で、両分野のバランスは例年と同様。
2023年度入試の予想平均点は?
大手予備校河合塾による予想平均点は、5教科7科目で文系型が543点、理系型555点だった。
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倫理、政治経済の問題・解答
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各教科科目の分析
■2日目
⇒【数学1】数学1A
⇒【数学2】数学2B
⇒【理科1】物理基礎
⇒【理科1】化学基礎
⇒【理科1】生物基礎
⇒【理科1】地学基礎
⇒【理科2】物理
⇒【理科2】地学
⇒【理科2】生物
⇒【理科2】化学
■1日目
⇒【英語】リーディング
⇒【英語】リスニング
⇒【国語】
⇒【地理歴史】世界史B
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⇒【地理歴史】地理B
⇒【公民】現代社会
⇒【公民】倫理
⇒【公民】政治経済
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