蝉川泰果はPGAデビュー戦で決勝へ パットの自信を取り戻す5連続バーディ

PGAツアーデビュー戦の予選ラウンドをカットライン圏内で終えた蝉川泰果(撮影/田辺安啓(JJ))

◇米国男子◇ソニーオープンinハワイ 2日目(13日)◇ワイアラエCC(ハワイ州)◇7044yd(パー70)

「緊張しなかった」というPGAツアーデビュー初日とは打って変わり、蝉川泰果はカットライン上での戦いに「すごく緊張した」と振り返った。前半18番(パー5)から怒涛の5連続バーディを奪うなど「66」をマーク。101位スタートから通算3アンダーの暫定46位にジャンプアップし、予選通過を確実にした。

パターは得意な部類に入るクラブだったが、初日に3パットを喫するなど失いかけていた自信を取り戻す一日となった。後半1番で1m、続く2番で約3mのチャンスを確実に決める。3番と4(パー3)では、ともに12m近いバーディパットをねじ込んでスコアを伸ばした。

スタート前のパッティング練習で、アウトサイド気味に入っていたストロークの軌道に気付いたことが奏功した。インサイドに修正して「自信を持って打てるようになったのが大きい」と振り返る。1番のバーディパットを打つ場面で、同伴競技者のライン上にあるために動かした自身のマークを戻さずに打ちそうになったことも、プレーにのめり込んでいた証かもしれない。

プレーに集中できていたという(撮影/田辺安啓(JJ))

「自分の良かったプレーが長くできていなかったので、これが“ゾーンなのかな”というのをちょっと忘れている部分はあったけれど、自信を持てている感覚はあった」。意識していたパーオン率も初日の66.7%(12/18)から77.8%(14/18)に上がり、好調なパットとかみ合った。

カットラインを気にせず、思い切ったプレーができる週末に向けて「少しでも上の順位にいけるように頑張りたい。ちょっと爆発したら、全然順位が変わると思う」と闘志を燃やす。

初日に特定の2ホールで計測されたドライビングディスタンスは、フィールド全体でトップの341ydを記録。「ショット力は通用する部分を感じるけれど、やっぱりショートゲーム。こっちの選手の方がもっと、もっと上手いと感じた」と、最高峰の舞台で意識を改めることも多い。「(PGAツアー)1試合目から予選通過できたのは、今後に向けてすごく良いスタートがきれたんじゃないかな」。予選落ちの危機から呼び込んだ流れを、週末の再加速につなげたい。(ハワイ州ホノルル/石井操)

1番のバーディパット。自信を取り戻す一日となった(撮影/田辺安啓(JJ))

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