共通テスト1日目、難易度が高かった教科は…受験生の感想「ちょっと驚いた」「ひねってきた」 福井

大学入学共通テストの試験開始を待つ受験生=1月14日午前9時15分ごろ、福井県福井市の福井大学文京キャンパス

 大学入学共通テストが1月14日、福井県内でも計5会場で始まり、受験生が志望校合格への第一関門に臨んだ。入室から4教科終了まで最長9時間の1日目を終え、「手応え十分」と話す生徒もいれば「気持ちを切り替える」と厳しい表情の受験生も。待望の“春”へ、15日の2日目も努力の成果をぶつける。⇒難易度はいかに…河合塾の問題分析を見る

 県内各会場では午前7時半~同8時の開場に合わせ、受験生が続々と構内に入った。新型コロナウイルス禍で3年目の共通テスト。この1週間は体調管理に専念したという藤島女子は「県外の兄から今朝、電話でエールをもらった。緊張で寝られない日もあったけど落ち着いて挑めそう」。出席確認で訪れた各高校の教員はグータッチで生徒を激励。使い切りカイロや菓子を手渡し「一番のパフォーマンスを出して」「緊張は皆一緒だよ」と試験室へ送り出した。

 初日は地理歴史・公民と国語、外国語の順に4教科を実施。共通テストは前身の大学入試センター試験に比べ、資料を多用し思考力や判断力を問う出題が多い。世界史Bを受験した武生東女子は「図表を参照する設問が過去問よりずいぶん多く、ちょっと驚いた」と戸惑った様子。地理でも図表を読み解く問題が目立ち、福井工大福井の教諭は「知識だけでは解けない応用力が試される」と昨今の傾向を分析した。

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 国語でも、戦後を舞台にした小説に絡めて当時の企業広告が資料として登場した。勝山高文系男子は「ひねってきたな、という印象。ただ題材自体は親しみやすかった」。英語のリーディング(筆記)は文章量が多く苦戦したとの感想が目立った。

 各会場では昨年の1日目に東大前で発生した受験生刺傷事件を踏まえ、福井県警の警察官や警備員が周辺を巡回するなど警戒態勢を強化。スマートフォンを使ったカンニングも問題となったことから、大学入試センターが示す防止策に基づき、不正防止を呼びかけるポスターを構内各所に掲示するなど対策を取った。

 福井大文京キャンパスで受験した北陸男子は「入り口にパトカーも止まっていて物々しい感じがしたけど、試験の公正さや安全を守ってくれることに感謝したい」。県外の大学を目指し浪人中の女性(19)は「毎日12時間勉強した。前回からの1年でメンタルが強くなり全力を出し切れた。明日もバシっと決めたい」と帰路に就いた。

各教科科目の問題分析

■1日目

⇒【英語】リーディング

⇒【英語】リスニング

⇒【国語】

⇒【地理歴史】世界史B

⇒【地理歴史】日本史B

⇒【地理歴史】地理B

⇒【公民】現代社会

⇒【公民】倫理

⇒【公民】政治経済

⇒【公民】倫理,政治経済

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