全国高校柔道選手権県大会 無差別級 男子・桂(長崎日大)、女子・池田(長崎明誠)V

【男子無差別級決勝】大腰から抑え込んで一本勝ちした桂(長崎日大、上)=諫早市小野体育館

 柔道の第60回県高校選手権兼第45回全国選手権県大会第1日は14日、諫早市小野体育館で男女の個人戦が行われ、無差別級の男子は桂海心(長崎日大)、女子は池田実琴(長崎明誠)が制した。女子は池田のほか、63キロ級で昨春日本一に輝いた山里椿華ら長崎明誠勢が全階級で頂点に立った。
 男女それぞれ5階級を実施。トーナメントで競った。各階級1位と、女子63キロ級2位の長谷川なつき(五島)は全国大会(3月20、21日・東京)の出場権を獲得した。
 男子は桂ら長崎日大勢が3階級で優勝。73キロ級は谷川勇介(五島)、81キロ級は深江雄渡(長崎南山)が王座をつかんだ。
 最終日は15日、同体育館で男女の団体戦を実施する。

◎桂(長崎日大)、兄2人に負けじと成長

 男子無差別級を制した桂(長崎日大)。入学時から10キロ以上増量して100キロを優に超えてきた2年生は「きょうは動きが良かった。全国を考えると、組み手や一つ一つをもっと徹底しないと」と手応えと課題の両方を口にした。
 同階級にエントリーしたチームメートの宮本や川口が万全な状態ではない中、仲間たちの分まで勝ち上がった。決勝は残り約1分で相手と互いに二つ目の指導を取られたが「ここからがスタート」と奮起。大腰を「何とかねじ切って」技ありを奪うと、そのまま抑え込んで一本勝ちした。
 両親や、66キロ級でインターハイ優勝経験もある五つ上の嵐斗(日大)ら兄2人も長崎日大出身。「3人の中で一番根性なし」と松本監督は手厳しいが、兄の背中を小さい頃から追いかけてきた三男坊への期待の裏返しでもある。15日は連覇が懸かる団体戦。チームを支える柱として「次も粘り強く勝つ」と2冠を誓っていた。

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