マンチェスター・ユナイテッドを退団し、サウジアラビアのアルナスルへ移籍したクリスティアーノ・ロナウド。彼は来月で38歳になる。
そうしたなか、ユナイテッドで伝統の7番を背負った先輩であるエリック・カントナは、『Manchester Evening News』でこんな話をしていた。
「ユナイテッドがふたたび勝つまでには数年かかると思う。そうならないことを願っているがね。
ただ、現在のユナイテッドの基盤が全ての試合に勝てるほど強固だとは思わない。
アレックス・ファーガソン監督時代は世界最高の選手たちがユナイテッドに来たがった。今は違う。だから、違う考え方をしなければいけない」
「彼(ロナウド)はここに戻ってきたが、(2009年に)退団した時のようなユナイテッドではなかった。
彼は物事が変わったことに気付かないことがある。だから、多くのことが変わったことに驚いたのかもしれない。
キャリア晩年になった選手には2種類のタイプがいる。若くして引退することを決めた自分は別だ。
プレーしたい選手がいる、40歳になるまでね。
2種類の選手がいる。まだ自分が25歳だと思い込んで、全ての試合に出たがる選手。
そして、もう25歳ではないことに気付き、若手選手を助けるためにいる選手だ。彼らは全ての試合ではプレーできないことも、数試合でプレーすることも分かっている。
ただ、彼らは若手を手助けすることも役割だ。
ズラタン・イブラヒモヴィッチはミランでそれをやっている。ライアン・ギグスやミラン時代のパオロ・マルディーニもそうだった」
「だが、ロナウドは気付いていなかったと思う。彼はまだ気付いていない、自分が25歳ではないことを。
彼は年を取ったし、気付くべきだった。
試合でプレーできないことに不満に感じるのではなく、『OKだ。自分は25歳じゃないし、全試合でプレーすることはできない。ただ、若手を助けるし、この状況を受け入れる。これが自分の状況だ』と言うべきだった。
世の中の全てがそうだが、人々は自分が年を取ったことを受け入れる。
受け入れなければいけない。全てで我々はそうする。サッカーに限らずね。全てにおいてさ。
30歳の時のように速くは走れないので、受け入れなければならない。
いつか死ぬことも受け入れなければいけない。受け入れがたいものだが、そうしなければならない。
キャリアの終焉は死ぬのようなもの。小さな死だ。
他のことを始めなければいけない。
そして、死ぬ前に年を取ることを受け入れなければいけない。今やっていることはできないのだ」
ロナウドは自分が年をとったことに気付いていないとの指摘だ。
なお、カントナは31歳で現役から引退している。