だるま焼く、煙に御利益 宇都宮二荒山神社で春渡祭【動画】

縁起物を炎の中に投げ入れる係員=15日午後2時15分、宇都宮市馬場通り1丁目

 正月の終わりを告げる宇都宮二荒山神社の「春渡祭(おたりや)」が15日、栃木県宇都宮市馬場通り1丁目の同神社で行われた。多くの参拝客が訪れ、1年間の健康や安全を願った。

 12月15日の「冬渡祭(おたりや)」と対をなす平安時代から続く伝統行事。正月飾りやだるまなど縁起物を焚(た)き上げ、煙を浴びると無病息災や家内安全などの御利益があると伝えられている。

 境内の焚き上げ所では、縁起物を手にした参拝客が列を作った。縁起物は係員が炎の中に投じ、参拝客たちは立ち上がる煙を手で招くように頭などに浴びていた。だるまを持ち込んだ同市戸祭台、中村真由美(なかむらまゆみ)さん(53)は「昨年、家族が大病せずに過ごせたことに感謝し、今年一年の健康を願いました」と話していた。

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