「青い目の人形」情報を求ム 戦前の日米友好の証し 伊良皆さんが那覇で講演

 那覇東ロータリークラブ(池間守会長)の例会が12日、那覇市のホテルコレクティブで開催され、NPO童謡の心を広め歌い継ぐ会の理事長を務めるフリーアナウンサーの伊良皆善子さん(77)が講演した。伊良皆さんは、戦前、日米友好の証しとして約1万3千体の青い目の人形が国内の小学校などに配られ、沖縄にも65の小学校に寄贈されたという記録が残っているとし、情報提供を呼びかけた。

 伊良皆さんは野口雨情作詞の童謡「青い目の人形」に魅せられたことをきっかけに、人形の調査を始めた。第2次世界大戦を機に人形の多くは処分された。伊良皆さんは県内各地を回って戦火を逃れた人形を探している。「人形は親善の象徴。各地で争いが起きている今の時代こそ大切にしたい」と話した。

 今年5月には、米国からの人形寄贈を提案した宣教師シドニー・ギューリックの孫を招いて講演会を開催する予定。「5月までになるべく多くの人形を見つけ出したい」と情報を求めた。

 情報提供は(電話)098(932)7736、プロジェクトゼンコ。

 (普天間伊織)

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