寒さに負けない心身鍛える 大田原高で3年ぶり寒稽古

寒稽古で校内を走る生徒たち

 【大田原】県北地区唯一の男子校大田原高で17日、恒例の寒稽古が3年ぶりに始まった。20日までの4日間、全校生徒599人のうち希望者約400人が7キロの耐寒マラソンに挑む。

 質素堅実を校訓とする同校の「85キロ強歩」と並ぶ伝統行事。新型コロナウイルス禍のため2年連続で全面中止となったが、今年は剣道と柔道、弓道は行わずマラソンのみで実施する。5日間の予定だったが、16日は悪天候で中止した。

 生徒は夜が明けきる前から続々と登校し、夜間照明がともる校庭に集合。午前6時半の合図で一斉にスタートし、白い息を吐きながら校内の約1キロの周回コースを7周した。

 受験勉強まっただ中の3年生も約半数が参加。片道11キロの自転車通学で、朝5時半に自宅を出たという3年渡部由梧(わたべゆうご)さん(18)は「睡眠不足で疲れましたが、体を動かして気持ちがいい。最初で最後の寒稽古に参加でき、いい体験になりました」と笑顔だった。

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