中山きくさんのおいにあたるタレントの津波信一さん(51)は、親族席で涙を浮かべた。「これだけ平和を願う同志がいて、伯母さんの訴えが伝わっていたんだなと再確認し、すごさを感じた」と話した。
8年前にテレビ番組の企画で、沖縄戦時の中山さんの足跡をたどり、話を聞いたことが印象に残っている。「戦争から目を背けてはいけないと思った。僕の分岐点であることは間違いない」と振り返る。白梅の塔の慰霊祭に毎年参加するようになり、当日に行けなくても前日に花を添えるなどしてきた。
戦争体験者の語り部が減っていくことに寂しさを感じるとともに「残した物の大きさに僕たちがついていけるか不安もある。でもやらないといけない」と語る。
「天国で学友の皆さんとゆっくり青春を取り戻してほしい。ありがとうございました」と言葉を贈った。
(中村優希)