大寒を前に、広島・呉市の酒造メーカーでは新酒の寒仕込みが最盛期を迎えています。
呉市本通にある三宅本店です。1年で最も寒いとされるこの時期、大吟醸や純米酒など高級酒の仕込みが、本格化しています。
仕込みは、酒米を蒸す作業から始まります。酒母(しゅぼ)や麹(こうじ)などを混ぜ合わせ、発酵を進める三段仕込みと呼ばれる製法です。
蔵人たちは、蒸したての酒米を素手でていねいに広げて冷ました後、30℃を超える麹室に運び、手際よく麹と混ぜ合わせていました。
日本酒は、気温が低いと緩やかに醗酵するため、良質の酒ができるということで、寒仕込みの酒は、特にまろやかで風味がいいということです。
杜氏 大名泰輔さん
「今週からまた寒波が来るということなので、ゆっくりとした発酵が進むことで、またきめの細かいおいしいお酒になっています」
寒仕込みは、2月中旬まで続き、およそ10万リットルの酒が仕込まれるということです。