まるでマリリン・モンロー? ミシェル・チェンがドレス姿で歌う 「シャドウプレイ【完全版】」本編映像

2023年1月20日より劇場公開される、第69回ベルリン国際映画祭のパノラマ部門に正式出品された、ロウ・イエ監督作品「シャドウプレイ【完全版】」から、台湾でジャン(チン・ハオ)と出会い、広州でビジネス・パートナーとしてジャンとともに紫金グループを成功させる台湾人女性のアユン(ミシェル・チェン)が登場するシーンの、本編映像が公開された。

2011年の台湾映画「あの頃、きみを追いかけた」に主演したミシェル・チェンは、ロウ・イエ監督作品に初参加。台湾から広州へ行き、ビジネスで成功し、愛に翻弄され悩む女性を、可愛らしくも洗練された雰囲気で演じている。映像では、台北市西門町のクラブ「夜の真珠」で、アップの髪、ドレス姿で歌う姿が切り取られている。ささやくような歌い方、目線の先でジャンを追う表情が「マリリン・モンローをイメージさせる」と映画を見た関係者がスタッフに告げると、ロウ・イエ監督は「それを狙ったんだ」と答えたという。

「シャドウプレイ【完全版】」は、天安門事件が起こった1989年から、激変する中国の30年間を、香港や台湾との関係とある家族の姿を通して描くノワール・サスペンス。2013年、広州の再開発地区で立ち退き賠償をめぐる住民の暴動が起こった日、開発責任者のタンが屋上から転落死する。捜査に乗り出した若手刑事のヤンは、捜査線上に浮かんだ不動産開発会社の社長ジャンの過去をたどる。その過程で見えてくるジャンのビジネス・パートナーだった台湾人アユンの失踪事件。転落死と謎の失踪、2つの事件を生んだ愛憎の根本は、ジャンと死亡したタン、タンの妻のリンが出会った1989年が始まりだった。

事件を追う若き刑事ヤンを演じるのは、中国の若手スターのジン・ボーラン(井柏然)。野心家の不動産会社社長ジャンをロウ・イエ組常連のチン・ハオ(秦昊)が、市の開発責任者タンをチャン・ソンウェン(張頌文)が、その妻で精神を病んだことがあるリンを「SHOCK WAVE ショック・ウェイブ 爆弾処理班」のソン・ジア(宋佳)が、タンとリンの娘ヌオ役を「ソウルメイト 七月と安生」のマー・スーチュン(馬思純)が演じる。

同日(1月20日)から、「シャドウプレイ」のメイキングフィルム「夢の裏側」も公開される。ロウ・イエ監督のパートナーで、脚本家として「天安門、恋人たち」(共同脚本)や「ブラインド・マッサージ」(脚本)に参加した、マー・インリー(馬英力)が監督を務めた。ロウ・イエ監督作品がいかにして作られるのか、「シャドウプレイ」の中国公開までなどが収められている。

【作品情報】
シャドウプレイ【完全版】
2023年1月20日(金) 新宿K‘s cinema、池袋シネマ・ロサ、アップリンク吉祥寺他 全国順次公開
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