椎葉の遊休施設 利活用策探る 事業者対象視察ツアー

国の重要伝統的建造物群保存地区になっている十根川集落を散策する参加者

 椎葉村は16日、村の遊休施設を視察するツアーを初めて開いた。企業や個人事業主を対象にしたもので、県内外から5事業者7人が参加。施設本体や周辺地域を見て回り、利活用策を探った。
 遊休施設の利活用を検討してもらうとともに、民間のアイデアを今後の展開に生かすことなどが目的。今回は国の重要伝統的建造物群保存地区(伝建地区)の十根川集落に1996年に建てられた村森林体験交流施設「大神館(だいじんかん)」を視察した。
 参加者は、施設の構造などについて説明を受け、建物の状態や広さ、設備などをチェック。国指定天然記念物の八村杉(やむらすぎ)がある十根川神社、細長い木造の民家や石垣が美しい伝建地区を散策し、周辺の観光資源についても確認した。
 意見交換会では、ジビエの加工処理などを行う6次産業化支援センター、ゲストハウスなどの活用案が上がり、アイドル志望の女性が運営することで発信力を高める案なども出た。
 村地域振興課の梅北実利主幹は「行政から出ないようなアイデアもあり、とても参考になった。ほかの遊休施設についても検討したい」と話した。

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