横浜の小学生が調査参加 確認率が5ポイント減った生き物は

確認率が減少したアマガエル(横浜市環境科学研究所提供)

 横浜市の小学生が参加した市環境科学研究所(同市神奈川区)の生き物調査で、アマガエルの確認率が2018年から5ポイント減少していることが分かった。水田などの生息地の減少に加え、新型コロナウイルス禍で稲作体験学習なども減り、小学生による確認率が低下した可能性があり、百瀬英雄所長は「5ポイントの変動は大きい」と懸念を示した。

 調査は全市立小学校を対象に、昨年の夏休みに実施。ハクビシンやノコギリクワガタなど9種類の生き物について、1年間で目にしたり、鳴き声を聞いたりしたかを尋ねた。調査対象の生き物は年度ごとに変えるが、数年おきに再び対象に選び、変化を追っている。

 調査の結果、14年、18年には42%だったアマガエルの確認率が37%に減少した。水田などで産卵するアマガエルをはじめ、人の手によって管理された「里山」の動植物を代表するノコギリクワガタやツクシも同様に減少しているといい、研究所は子どもと自然の関わりが変化した可能性を指摘する。

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