性犯罪裁判を控えたケヴィン・スペイシー 生涯功労賞に感謝 イタリアでの受賞が物議醸す

映画『アメリカン・ビューティー』『ユージュアル・サスペクツ』などで知られる俳優ケヴィン・スペイシー(63)が、性犯罪裁判を目前にしている自分にイタリア国立映画博物館が名誉を与えてくれたことに感謝した。ケヴィンは16日にイタリア北部トリノで生涯功労賞を受賞。この授賞について、欧米を中心に物議を醸していた。

タキシードに身を包んだケヴィンは、「多くの素晴らしい人たちと一緒に創作活動に参加できたことをとても光栄に思っています。映画監督、アーティスト、技術者たちと共に働く機会に恵まれました」「今夜は『ありがとう』と言う絶好の機会でしょう」「本当に恵まれていて、感謝で頭が下がる思いです。今夜、僕を招いてくれた国立映画博物館には胸がいっぱいの思いです」と語り、自身のマネージャーの“忠義”にも感謝の気持ちを伝えた。

最新作『ザ・マン・フー・ドリュー・ゴッド』をトリノで撮影したケヴィンに同授賞を行う決定は、一連の性的虐待疑惑の渦中にある人間に対して多くの怒りを買うことになっていた。現在、ケヴィンは日々を淡々と過ごし、「洞窟で暮らすようになった」わけではないとイタリアの通信社Ansaに語っている。

ケヴィンは先週、2000年代初頭にある男性に行ったとされる7件の性犯罪に対して否定、無罪を主張した。これまでに、現在30代と40代になる他の3人の男性に関する5つの申し立てを否定している。

13日にロンドンで告訴を受けていたケヴィンは、2001年から2013年の間に4人の男性に関連する12の起訴に直面しており、4月5日に公判前審査が設定され、6月6日からすべての起訴について1カ月間の裁判に臨むことになる。弁護士は、ケヴィンがすべての容疑を「強く否定」していると話しており、昨年10月、1986年のパーティーで「望まない性的な誘い」を受けたとして訴えられた米国の民事訴訟でケヴィンは勝訴していた。

(BANG Media International/よろず~ニュース)

© 株式会社神戸新聞社