大きなフィールドで、一球一球何が起こるか分からないのが野球。試合中の最高の瞬間を捉えるのは困難である。その中20年以上MLBカメラマンとして活躍する田口有史がこれまで捉えた「最高の一瞬(Moment)」を一話一枚ずつ紹介する。
スタンディングオベーションで迎えられ、万感の思いの表情を浮かべてバッターボックスに立つのは、今オフFAでセントルイス・カージナルスに移籍したウィルソン・コントレラス。この写真はトレード期限前最後のホームゲームの対パイレーツ戦。
108年ぶりにワールドシリーズを制覇した最後の生き残りとしてカブスに在籍していたコントレラスも、いよいよトレードが成立して去っていってしまうだろうという雰囲気の中での一コマ。
How to “Catch the Moment”
最終的にトレードは成立せずにシーズン終了までカブスのユニフォームを着続けたコントレラスだったが、来シーズンからは同地区のライバルチーム、カージナルスのユニフォームを着ることになる。
この時は暖かい拍手で迎えられた打席だが、来シーズン、ライバルチームの正捕手としてリグレーフィールドを訪れた際にはどのように迎えられて、またどんな表情をコントレラスは浮かべるのか注目したい。