モンゴルのアダルトグッズ・ショップが舞台 女性の成長物語 「セールス・ガールの考現学」公開決定

第20回ニューヨーク・アジアン・フィルム・フェスティバルでグランプリを受賞したモンゴル映画「セールス・ガールの考現学」が、2023年4月28日より劇場公開されることが決まった。

「セールス・ガールの考現学」は、モンゴルの都市部で生きる一人の女性の成長物語を、アダルトグッズ・ショップを舞台に、ユーモアたっぷりに描いた作品。モンゴル・ウランバートルで家族と暮らし、大学で原子工学を学ぶサロールは、代わり映えのない毎日を送っていた。だが、ひょんなことから、大人のオモチャが所狭しと並ぶ、ビルの半地下にある怪しげなアダルトグッズ・ショップでアルバイトをすることになる。店を訪れるさまざまなタイプの客たちと接する日々の中で、人生経験豊富な女性ショップ・オーナーに導かれ、自分らしく生きることを学んでいく

「考現学」とは、社会現象を定点観測で調査・研究し、世相や風俗を分析しようとするもの。主人公のサロールは、アダルトグッズ・ショップで働くことで、そこに集うオーナーやお客たちと接し、さながらフィールドワークのような日々を過ごすことで、自らの未来を主体的に歩んでいくようになる。これまでのモンゴル映画のイメージを覆した作品となっている。

主人公サロールを演じたのは、300人のオーディションの中から選ばれ、本作が映画デビューにして映画初主演となったバヤルツェツェグ・バヤルジャルガル。サロールと不思議な友情関係を築き、人生の酸いも甘いも噛み分け、サロールに金言を授けるキーパーソンとなるオーナー・カティア役を、30年ぶりの映画復帰となったベテラン俳優のエンフトール・オィドブジャムツが務めている。監督・脚本・プロデュースは、「Life」がウランバートル国際映画祭で最優秀長編作品賞を受賞するなど、現代のモンゴル映画界を代表する監督であるジャンチブドルジ・センゲドルジ。

ポスタービジュアルでは、大人のオモチャが無造作に置かれた暗がりのショップ内で、コスチューム姿の主人公サロールが物憂げな表情でたたずんでいる姿に、「人生なんか、怖くない。」のコピーが添えられている。

【作品情報】
セールス・ガールの考現学
2023年4月28日(金) より、新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国順次ロードショー
配給:ザジフィルムズ
©2021 Sengedorj Tushee, Nomadia Pictures

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