長崎県内唯一のライオン 長寿の「アサヒ」死ぬ チーター「キリ」も 森きらら

15日に死んだ、ライオンのアサヒ=佐世保市、森きらら

 長崎県佐世保市船越町の九十九島動植物園(森きらら)は19日、飼育していたライオンのアサヒ(雄、24歳)と、チーターのキリ(雄、11歳)が死んだと発表した。死因はいずれも調査中。これで県内からライオンとチーターがいなくなった。
 アサヒは1998年に同園で誕生。飼育下のライオンの寿命は15~20歳とされ、アサヒは人間に換算すると100歳を越える年齢で、「国内トップクラス」の長寿ライオンだった。昨年11月ごろから後ろ足に力が入りにくくなり、今月2日を最後に展示も休止。食欲不振となり自力で立つこともできなくなっていた。15日午前8時40分ごろ、死んでいるのを飼育員が確認した。

16日に死んだ、チーターのキリ=佐世保市、森きらら

 キリは2011年に東京都の多摩動物公園で誕生し、16年に九十九島動植物園に移ってきた。21年の冬に腎臓機能の低下が判明し投薬をしていたが、昨年11月末ごろから悪化し食欲不振に。展示も休止し様子を見ていたが、16日午前8時40分ごろ、死んでいるのが確認された。チーターの平均寿命は13~14歳だという。
 2頭の担当飼育員、髙尾久美子さん(28)は「アサヒもキリも高齢だったので覚悟はできていた。やれることはしてあげられたと思う。たくさんのことを学ばせてくれた2頭にありがとうと伝えたい」と悼んだ。
 ライオン、チーターの展示場前に19日、献花台を設置した。お別れ会は検討中。


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