不正…障害児21人に支援サービスしたふり、給付金を水増し請求 会社役員ら逮捕 被害1億円以上か

給付金を不正受給の疑い、障害児支援の事業者を逮捕=八潮市

 福祉施設に支給される給付金を水増して請求し、口座に振り込ませてだまし取ったとして、埼玉県警捜査2課と草加署は18日、詐欺の疑いで八潮市八潮1丁目、会社役員の男(51)と東京都足立区中央本町2丁目、自称運送業の男(43)を逮捕した。

 逮捕容疑は共謀の上、2020年11月上旬と12月上旬の2回にわたり、51歳男が代表取締役を務める障害児通所支援事業を行う「MIS」(エムアイエス)=東京都葛飾区西水元=が運営する児童発達支援施設「みんなのいえ八潮中央」(八潮市)で、施設利用児童ら延べ21人にサービスを提供した事実がないにもかかわらず提供したかのように装い、障害児通所給付金を水増しして請求。八潮市から不正請求額132万8937円を含む現金合計415万3639円をだまし取った疑い。県警は2人の認否を明らかにしていない。

 同課によると、犯行当時、43歳男は同社員で給付金の請求業務に従事していた。同社は県内で三つの支援施設を運営しており、県警は同社が同様の手口で16年4月から20年12月までの間で合わせて1億円以上を不正に請求し受給していたとみて余罪を捜査している。

 同社は昨年1月、同給付金を不正に請求し受給したとして、児童福祉法に基づき県から障害児通所支援事業者の指定取り消し処分を受けていた。

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