市場に流通せずに捨てられてしまうことも少なくない「低利用魚」を使った調理体験イベントが22日、横須賀市長井の長井漁港近くで開かれた。
地元の農漁業体験イベント企画会社「シテコベ」が主催し、市内や都内などから親子連れら11人が参加した。
低利用魚は大きさが合わなかったり、傷みやすかったりして、売り物になりづらい。最近は見直されつつあるものの、値段は安く、販路拡大が課題となっている。
この日は「磯臭い」と敬遠されがちなスズキ目のニザダイとタカノハダイを使用。水産で有名な近畿大大学院でマグロを研究し、魚に詳しい会社員野村尚平さん(33)が講師を務めた。参加者は包丁を手に三枚におろして、皮を剝ぐなどし、刺し身にした。
刺し身が大好物という逗子市の小学3年生、中沢作慈さん(9)は慣れない包丁さばきを「ちょっと大変だった」と振り返り、「(食感は)思ったより硬かった」と話していた。
講師の野村さんは「ニザダイもタカノハダイも冬は磯臭さが和らぐので、とてもおいしい」とPRしていた。