福井県勝山市平泉寺地区で伝統の冬の保存食、かき餅作りが進んでいる。3年ぶりに開かれる「勝山年の市」での出店に向け、地元住民が同市平泉寺町平泉寺の福井ふるさと茶屋「白山平泉寺 旧青木家」で作業に精を出している。
かつて各家庭で作られていた伝統を継承しようと、現在は地域住民でつくる会社「六千坊」が製造販売している。同地区産の有機栽培のもち米を使用。ヨモギ入りの緑、ウコン入りの黄など5色に色分けしているのが特長で、毎年1月に生産し今年は5日に作業を開始。23日は女性5人が短冊状に切り分けたかき餅をわらで手際よく束ねた。
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20枚1セットを千個製造する予定で、六千坊代表の大久保満さんは「今年は勝山年の市もあるので昨年より生産量を増やした。年の市があるとやっぱり気持ちが違う」と話した。
かき餅は1セット850円で年の市のほか、地元の観光案内施設「と之蔵」、同市の道の駅「恐竜渓谷かつやま」などで販売。年の市では、のしもちやあられも限定販売する。