雪山そびえる野鳥の宝庫 愛好家ら渡り鳥撮影 大潟区の朝日池周辺

 冬の渡り鳥が大潟区の朝日池などに飛来している。「野鳥の宝庫」として有名で、野鳥の愛好家が多く訪れ、ハクチョウや環境省が絶滅危惧種に指定するハクガンなどを撮影している。

尾神岳をバックに、マガンの群れ(11日午後4時ごろ、朝日池近くから撮影)

 同所周辺は鵜ノ池や長峰池など湖沼が多く、冬期間、ガンやヒシクイ、カモ類などがすみかとして羽を休めている。朝日池に設置されている看板によると、これらの湖沼は海岸の砂州が発達してできた池とされ、朝日池は湧水をせき止めて造られた用水池という。
 朝日池からは米山や尾神岳、妙高連山が望め、晴天時の眺望は抜群。雪をまとった山々を背景に飛来する姿は絶好の撮影ポイントとなっている。
 今月11日、撮影に訪れていた長野市の写真家、倉石修嗣郎さん(72)は「毎年この時季に通っている。きょうはハクガン100羽の群れを撮影できた」と話した。倉石さんによると、ハクチョウなどは、瓢湖(阿賀野市)が雪などで降りられないと、上越周辺への飛来が多くなり、次に長野県の北信地方や安曇野市などへ飛来するという。「湖やため池など水があり、中の浮島のように、他の獣に襲われない所で羽を休め、寝泊まりする」と説明した。

田んぼで餌をついばむハクチョウの群れ(11日午後5時ごろ撮影)

 田んぼなどに雪が積もると、餌をついばむ環境が変わるため、飛来状況に変化が見られるかもしれない。

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