「市民に開かれた議論を」長崎市議会 新庁舎で開場

長崎市議会議場であった開場式。新たに大型スクリーンやモニターが設置され、議席を馬蹄形に配置するスタイルは旧議場から引き継がれた

 今月開庁した長崎市庁舎内に移転した市議会議場で26日、開場式があり、議員や市長、市幹部らが市民に開かれた議会運営や市政発展への決意を新たにした。
 新議場は庁舎5、6階部分で、新たにスクリーンやモニター、ボタンを押して賛否を表明する「電子採決システム」などを導入。議席配置は旧議場の馬蹄(ばてい)(馬のひづめ)形を引き継いだ。6階の傍聴席には、子ども連れで利用しやすい個室も設けている。
 開場式で深堀義昭議長は「市民に開かれた議会とするための設備を整えた。きょうが長崎市議会の新たな一ページとなる」と式辞。田上富久市長は「議論を深め、傍聴者に分かりやすく伝えられる環境になった。多くの市民が訪れ、議会を身近に感じ、より開かれた議論の場となることを願う」とあいさつした。
 市議会は同日、臨時会本会議を開き、物価高騰対策の公共交通利用促進事業費(2億7500万円)を含む総額9億2700万円の本年度一般会計補正予算案など、議案2件を可決し閉会。同事業では長崎自動車、県交通局、長崎電気軌道の3社が販売する「昼間定期券」料金の割引や、市内を走るバスと路面電車の「運賃無料デー」の実施経費を支援し、市民の負担軽減を図る。


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