ドカ雪に朝から除雪 地盤沈下注意報も発令 県内、29日まで大雪予想 上越地域

 上越地域は27日朝までに大雪警報が解除されたが、26日夜から降り続いた雪により各地で除雪作業に追われる光景が見られた。県内は29日まで大雪の予想で、各機関が注意を呼び掛けている。

上越市は26日夜から27日朝まで雪が降り続いた。各地で一斉に除雪を行う人が見られた(27日午前9時20分ごろ、同市本町4付近)

 気象庁のアメダス観測データによると、27日の24時間降雪量(最大)は上越市安塚で49センチ、同市高田と糸魚川市能生でいずれも37センチ。上越市による積雪深観測(午前9時時点)でも各観測地点で前日の1・5~2倍以上の雪が積もった。
 同市の高田本町商店街では午前9時すぎ、各店舗の関係者が一斉に除雪作業。流雪溝が使える約1時間30分の間に雪を集め、流雪溝へ。服飾店の80代男性は「昨日の夕方は車道から歩道までの高さだったのに、今朝は倍以上まで雪が積もった。商店街で一斉に除雪するのは、この冬初めて」と話した。
 鉄道への影響も続いた。JR信越本線では除雪作業のため、直江津―長岡両駅間の快速電車が始発から午前9時台まで運休。柏崎―長岡両駅間は除雪と倒木のため、午後5時台まで運休した。
 大雪による倒木で停電も発生。午前5時44分ごろから、上越市飯や滝寺など約500戸が約3時間にわたって停電した。
 新潟地方気象台によると、日本付近は次第に冬型の気圧配置となり、29日にかけて続く見込み。県内では同日にかけて平地を含め大雪になる所があり、警報級の大雪となる恐れもあるという。28日午後6時までに予想される24時間降雪量は上越の平地50センチ、山沿い70センチ。各機関では水道の凍結や大雪による国道、高速道の通行止めなどに注意、警戒を呼び掛けている。

                 ◇

 県上越地域振興局は27日正午、上越地域に地盤沈下注意報を発令した。
 同日までの降雪により、上越地域消雪用地下水の揚水量が増加し、観測井の地下水位低下量が注意報発令基準を超えたため。
 27日午前10時点の観測井の地下水位低下量は、高田G2観測井(上越市栄町)が6・34メートル、高田城址公園観測井(同市本城町)が5・61メートルで、いずれも注意報基準(それぞれ6メートル超過、5メートル超過)を超えた。
 県は上越市と協力し、井戸設置者ならびに市民へ節水を呼び掛けていくという。

© 株式会社上越タイムス社