作新、石橋センバツ決定 栃木県勢2校同時は9年ぶり【動画】

甲子園での健闘を誓い、気勢を上げる作新ナイン=27日午後4時10分、宇都宮市一の沢1丁目

 第95回記念選抜高校野球大会(3月18日から14日間・甲子園)の出場36校を決める選考委員会が27日、大阪市内で開かれ、栃木県から昨秋の関東大会8強の作新学院、21世紀枠として石橋が選ばれた。作新学院は6年ぶり11度目のセンバツ切符、3度目となる地区推薦で初選出された石橋は春夏通じて初出場。県勢の出場は2018年の国学院栃木以来5年ぶりで、2校同時は14年の白鴎大足利、佐野日大以来9年ぶり4度目の快挙となった。

 選考委員会は午前8時半から行われ、一般選考33校と21世紀枠の3校を決定。今回から選出を告げる各校への電話連絡が廃止となり、午後3時半から選出校発表の様子が中継された。

 作新学院野球部はグラウンドに集まり、中継を見守った。午後3時43分、作新学院の名前が呼ばれると選手たちは「よし」と胸元でガッツポーズ。祝福に訪れた高橋光男(たかはしみつお)総合進学部部長は「お世話になっている方々に恩返しするためにも、作新らしい粘り強いプレーで頑張って」と激励した。

 昨秋の関東大会では、県大会を制した作新学院が1回戦で駿台甲府(山梨2位)を下し8強入り。準々決勝で専大松戸(千葉1位)に3-4で敗れたが、試合内容が評価され関東地区の5校目に滑り込んだ。

 学業と部活動を両立する石橋は、NPO法人と協力して肩肘検診を兼ねた野球教室を開催するなど、障害予防への高い意識を持った取り組みが評価された。

 待ちわびた瞬間が訪れたのは午後3時33分。校長室で待機した瀬端徹(せばたとおる)校長、福田博之(ふくだひろゆき)監督、大山優(おおやまゆたか)部長の3人は、笑顔で握手を交わし感慨に浸った。

 その後、瀬端校長が別室で待機していた野球部員に選出を報告し「野球以外にもすばらしい活動を行っている候補校の中から選ばれたことは誇り。さらに精進していきましょう」とエール。部員たちは真剣な表情で聞き入った後、抱き合って喜んだ。

 組み合わせ抽選会は3月10日に行われる。

初の甲子園切符をつかみ、笑顔がはじける石橋ナイン=27日午後、下野市石橋

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