「節分はイベント」恵方巻き商戦本格化 1万円の“贅沢品”も売り上げ増

イオンリテールでは、1万円の伊勢エビの恵方巻きが人気という(同社提供)

 2月3日の節分に向け、神奈川県内の百貨店やスーパーなどでは「恵方巻き」商戦が本格化している。新型コロナウイルス禍での巣ごもり需要を取り込もうと、定番からデザートまで豊富に展開。人気の食べきりサイズを充実させるなど多様な消費者ニーズに応えている。

 そごう横浜店(横浜市西区)は3日、地下2階総菜売り場で、老舗・名店が作る恵方巻き約120種類を販売する。昨年比1割増といい、昨年の売り上げの約4割を占めたハーフサイズを拡充した。「今年も(売り上げ増に)期待したい」と意気込む。

 イオンリテール(千葉市)では、昨年12月から予約を受け付けていた。今月22日時点では、伊勢エビなどを使った1万円の「贅沢(ぜいたく)太巻」の売り上げが昨年比2割超増加。ハーフサイズなども伸長した。「節分を一種のイベントと捉える人が増え、ニーズの高まりを感じている」と同社南関東カンパニーの担当者。同社は2月2日から各店舗でも商品を扱う。

 スイーツ版の恵方巻きを展開するのはヨコハマグランドインターコンチネンタルホテル(横浜市西区)。国産イチゴを、のりに見立てたココア風味のクレープ生地で包んだ「恵方ロール」を1月28日からホテル売店で販売する。予約分はすでに完売。「昨年は売り始めて30分で品切れになった日もあった」といい、当日販売分も完売を見込んでいる。

 今年の「恵方」は南南東。節分の日に恵方に向かって巻きずしにかぶりつくと、福を呼び込むと言われている。

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